3  簡単な図形の重心および物の安定

●重心
物体は地球の引力の作用をうけて、地球の中心の方向にひっぱられています。その方向は物体のかたむきをいろいろかえても、ひっぱられる方向はどこか一定の点をとおります。この点を重心といいます。

●安定の度合
物体を床面においたとき、底面積が大きければ大きいほど安定しており、また重心が低くなるようにおいたときほど安定します。

ですから、おなじ高所作業車でも、アウトリガを設置した場合と設置しない場合、またブームの位置によって、安定の度合がちがいます。



●物の安定
静止している物体に力をくわえ、かたむけたとき、
a その物体がもとの位置にもどろうとする場合は安定の状態にあるといいます。
b かたむけた位置で物体が静止するときはつりあいの状態といいます。
c その物体が転倒する場合は不安定の状態といいます。
 このような状態は、すべて重心の位置できまります。

●合成重心
高所作業車の場合、作業床にのせた人や物の重さ、作業床の位置で重心が変化します。
高所作業車の重さと作業床にのせた人や物の重さがつりあう点を、両者の合成重心といいます。図のように、作業床に何ものせないときの重心をGとしますと、作業床に人や物をのせたときには、作業床の位置によって、合成重心はG1、G2と変化します。

●重心と勾配
高所作業車を水平なところにとめた場合と、傾斜したところにとめた場合では、重心の位置はおなじでも、重心と支点との距離がちがってくるので、モーメントがちがい、安定の度合がちがってきます。
斜面の勾配が大きくなるほど、転倒モーメントが大きくなり、安定しにくくなります。


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