エックス線作業主任者試験 A 

(平成15年7月〜平成15年12月 実施分)

問1 (エックス線の管理に関する知識)

 エックス線管の焦点から1m離れた点での1cm線量当量率が2mSv/minであ
るエックス線装置を用い、照射条件を変えないで厚さ10mmの鋼板と厚さ50
mmのアルミニウム板にそれぞれ別々に照射したところ、これを透過したエック
ス線の1cm線量当量率がエックス線管の焦点から1m離れた点でいずれも
0.5mSv/minであった。
 同じ照射条件で、厚さ15mmの鋼板と厚さ25mmのアルミニウム板を重ね合
わせ40mmとした板に照射すると、エックス線管の焦点から5m離れた点にお
ける透過後の1cm線量当量率はおよそ何μSv/minか。
 ただし、鋼板及びアルミニウム板を透過した後のエックス線の実効エネルギ
ーは、透過前と変わらないものとする。

(1)25
(2)20
(3)10
(4) 5
(5) 2


問2  工業用一体形エックス線装置を用い、管電圧260kV、管電流5mAで、厚
さ20mmの鋼板にエックス線のビームを垂直に照射した。
 このとき、照射野の中心から2mの位置において、散乱角と散乱線の空気カ
ーマ率との関係を求めたところ、散乱角30°方向ではAmGy/h、45°方向
ではBmGy/h、120°方向ではCmGy/h、135°方向ではDmGy/hであっ
たものとする。
 AとB、CとDの大きさを比較した結果として、最も適当なものは次のうち
どれか。

(1)A>B,C<D
(2)A>B,C>D
(3)A=B,C<D
(4)A<B,C=D
(5)A<B,C>D


問3  エックス線と物質の相互作用に関する次の記述のうち、誤っているものはど
れか。

(1)コンプトン効果とは、光子が原子の軌道電子と衝突してこれを原子の外
  に飛び出させ、自らは運動の向きを変える現象であり、散乱するエックス
  線の波長は入射エックス線の波長より短くなる。
(2)コンプトン効果によって、原子から飛び出した電子を反跳電子という。
(3)光電効果とは、光子が原子核の近くの軌道電子に全エネルギーを与えて
  原子の外に放出し、自らは消滅する現象である。
(4)光電効果による減弱係数は、エックス線のエネルギーが増すと小さくな
  る。
(5)電子対生成とは、高エネルギーの光子が原子核の影響を受け一対の陰電
  子と陽電子を生成し、自らは消滅する現象であり、エネルギーが100
  keVのエックス線では起こらない。


問4  エックス線管に関する次のAからDまでの記述について、正しいものの組合
せは(1)〜(5)のうちどれか。

A エックス線管の内部は真空である。
B エックス線管のフィラメント端子間の電圧は約10V程度であるため、フ
 ィラメント加熱用変圧器は降圧変圧器である。
C 陽極のターゲット上の、加速された電子の衝突によりエックス線を発生す
 る部分を実効焦点といい、ほぼ円形となる。
D 陽極に衝突した熱電子のエネルギーの一部はエックス線として放射される
 が、その変換効率はおよそ20〜30%である。
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問5  次のAからDまでの事項のうち、単一エネルギーで細い線束のエックス線が
物体を透過するとき、減弱係数の大きさに影響を与えるものの組合せは(1)〜
(5)のうちどれか。

A 入射エックス線のエネルギー
B 入射エックス線の線量率
C 物体を構成する元素の種類
D 物体の厚さ
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D

問6  単一エネルギーのエックス線を太い線束として照射した場合の再生係数(ビ
ルドアップ係数)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)再生係数は、1より大きく、太い線束のエックス線では、細い線束のエ
  ックス線より減弱曲線の勾配は緩やかになる。
(2)再生係数は、吸収体への照射面積が大きいほど大きくなる。
(3)再生係数は、吸収体の厚さが薄くなるほど大きくなる。
(4)再生係数は、吸収体に近い箇所における値よりも、遠い箇所における値
  の方が小さい。
(5)再生係数は、入射エックス線のエネルギーや、吸収体の材質によっても
  異なる。


問7  管理区域の設定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)エックス線装置を放射線装置室で使用する場合は、放射線装置室内の線
  量率の分布がどのようなものであっても、その内壁を管理区域の境界にす
  ればよい。
(2)工場の製造工程で使用される計測装置で管理区域が装置の内側のみであ
  るものの場合、標識により管理区域を明示する必要はない。
(3)屋外における臨時作業の場合には、法定の立入禁止区域を設ければ、管
  理区域を設定する必要はない。
(4)管理区域設定にあたっての外部放射線の測定における測定点は、作業床
  面上に設定する。
(5)管理区域設定にあたっての外部放射線の測定は、あらかじめ計算により
  求めた1cm線量当量等の低い箇所から逐次高い箇所へと行っていく。


問8  エックス線に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)エックス線は、負の電荷をもつ。
(2)特性エックス線は、大きなエネルギーの電子がターゲット中の原子核近
  傍の強い電場を通過するとき急に減速され、運動エネルギーの一部を電磁
  波の形で放出したものである。
(3)特性エックス線は、線スペクトルを示す。
(4)連続エックス線は、原子のエネルギー準位の遷移に伴って発生する。
(5)連続エックス線を発生させるために必要な管電圧の限界値が励起電圧で
  ある。


問9  エックス線管から発生する連続エックス線の全強度(I)と、管電流(i)、
管電圧(V)、ターゲットの元素の原子番号(Z)との関係を実験的に示した
式として、正しいものは次のうちどれか。
 ただし、比例定数をk とする。

(1)I=kiVZ
(2)I=ki2VZ
(3)I=kiV2Z
(4)I=kiVZ2
(5)I=ki2V/Z


問10  エックス線を利用した各種試験装置に関する次の記述のうち、正しいものは
どれか。

(1)エックス線マイクロアナライザーは、溶液状の試料を噴霧して炎の中に
  送り込み、それから発する特性エックス線を分光して、強度等を測定する
  ことにより、元素の定量等を行う装置である。
(2)エックス線回折装置は、試料の結晶質の物質にエックス線を照射して得
  られる回折像から、結晶構造等を調べる装置である。
(3)エックス線応力測定装置は、試料に連続エックス線を照射したとき発生
  する特性エックス線を分光器にかけ、試料に生じた応力の大きさを求める
  装置である。
(4)蛍光エックス線分析装置は、試料に蛍光エックス線を照射し、生じた連
  続エックス線の性質を調べ、試料の定性、定量分析を行う装置である。
(5)エックス線厚さ計は、物体の厚さが増加するにつれ、後方散乱線が減少
  していくことを利用して、試料の厚さを測定する装置である。

問11 ( 関 係 法 令 )

 電離放射線障害防止規則に定められている外部被ばくによる線量の測定に関
する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が頭・頸部であり、次に
  多い部位が腹部である男性の被ばく線量の測定は、胸部、腹部及び頭・頸
  部について行わなければならない。
(2)最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が頭・頸部である妊娠中
  の女性の被ばく線量の測定は、胸部、腹部及び頭・頸部について行わなけ
  ればならない。
(3)測定は、1cm線量当量及び3mm線量当量について行うものとされている。
(4)被ばく線量の測定結果の記録は、3年間保存することとされている。
(5)放射線業務従事者ではないが管理区域に一時的に立ち入る労働者に対し
  ても、管理区域内において受ける被ばく線量の測定を行わなければならな
  い。


問12  電離放射線障害防止規則に基づく健康診断(以下「健康診断」という。)に
関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)雇入れ又は放射線業務に配置替えの際に行う健康診断においては、使用
  する線源の種類等に応じ、白内障に関する眼の検査を省略することができ
  る。
(2)白血球数及び白血球百分率の検査は、原則として、3月以内ごとに1回、
  定期に行わなければならない。
(3)皮膚の検査は、原則として、1年以内ごとに1回、定期に行わなければ
  ならない。
(4)赤血球数の検査は、どのような場合も省略することができない。
(5)健康診断を行ったときは、電離放射線健康診断個人票を、翌年3月末日
  までに所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。


問13  エックス線装置を使用して放射線業務を行う作業場の作業環境測定に関する
次のAからDまでの記述について、正しいものの組合せは(1)〜(5)のうちど
れか。

A 測定は、エックス線作業主任者に行わせなければならない。
B 測定は、作業場の管理区域に該当する部分における外部放射線による1cm
 線量当量率又は1cm線量当量について行う。
C 測定は、6月以内(エックス線装置を固定して使用する場合において使用
 の方法及び遮へい物の位置が一定しているときは1年以内)ごとに1回、定
 期に行わなければならない。
D 測定を行ったときは、その都度一定の事項を記録し、5年間保存しなけれ
 ばならない。
(1)A,C
(2)A,D
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問14  電離放射線障害防止規則に定められている外部放射線の防護に関する次の記
述のうち、誤っているものはどれか。

(1)特定エックス線装置を放射線装置室以外の場所で使用するときは、放射
  線を、労働者が立ち入らない方向に照射し、又は遮へいする措置を講じな
  ければならない。
(2)エックス線装置の外側における外部放射線による1cm線量当量率が20
  μSv/hを超えないように遮へいされた構造のものは、放射線装置室内に設
  置しなくてもよい。
(3)エックス線装置を放射線装置室以外の場所で使用するときは、原則とし
  て、そのエックス線管の焦点及び被照射体から5m以内の場所(外部放射
  線による実効線量が1週間につき1mSv以下の場所を除く。)に、労働者
  を立ち入らせてはならない。
(4)管電圧250kV以下のエックス線装置を放射線装置室内で使用するとき
  は、電力が供給されている旨を、自動警報装置以外の方法によって、関係
  者に周知してもよい。
(5)特定エックス線装置を用いて透視を行うときは、その定格管電流の2倍
  以上の電流がエックス線管に通じたときに、直ちに、エックス線管回路を
  開放位にする自動装置を設けなければならない。


問15  放射線業務従事者の被ばく限度に関する次の組合せのうち、正しいものはど
れか。

(1)実効線量限度
    (男性の場合)………… 5年間に150mSv、かつ、
                1年間に30mSv
(2)実効線量限度
(妊娠する可能性のある女性の場合)
           ………… 3月間に10mSv
(3)皮膚に受ける等価線量限度
           ………… 1年間に500mSv
(4)眼の水晶体に受ける等価線量限度
           ………… 1年間に100mSv
(5)腹部表面に受ける等価線量限度
(妊娠と診断された女性の場合)
           ………… 妊娠中に5mSv

問16  特定エックス線装置の使用に関する次の文中の(  )内AからCに入れる
語句の組合せとして、正しいものは(1)〜(5)のうちどれか。

 「特定エックス線装置を使用するときは、原則として、利用線錐の放射角が
その使用の目的を達するために必要な角度を超えないようにするための
( A )又はしぼりを用いなければならない。
 また、作業の性質上( B )を利用しなければならない場合又は労働者が
( B )を受けるおそれがない場合を除き、( C )を用いなければなら
い。」

     A     B     C
(1)照 射 筒  軟 線  ろ 過 板
(2)遮へい物  硬 線  照 射 筒
(3)ろ 過 板  軟 線  照 射 筒
(4)照 射 筒  硬 線  ろ 過 板
(5)ろ 過 板  散乱線  鉛ガラス


問17  特定エックス線装置の見やすい箇所に表示しなければならない事項として、
エックス線装置構造規格に定められていない事項は、次のうちどれか。

(1)設置年月
(2)製造者名
(3)型  式
(4)定格出力
(5)製造年月


問18  次のAからDまでの事項のうち、管理区域内の労働者の見やすい場所に掲示
しなければならないものの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 事故が発生した場合の応急の措置
B 電離放射線健康診断結果報告書の写し
C 被ばく線量の測定に用いる放射線測定器の装着に関する注意事項
D 管理区域内で1年間に受けた外部被ばくによる線量の測定結果
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問19  放射線装置室等の設置等に関する手続きとして、正しいものは次のうちどれ
か。

(1)放射線装置室を設置しようとするときは、その計画を、工事開始の日の
  30日前までに、厚生労働大臣に届け出なければならない。
(2)放射線装置室を設置したときは、設置後14日以内に、所轄労働基準監
  督署長に報告しなければならない。
(3)既設の放射線装置室の主要構造部分の変更については、特段の届け出及
  び報告は要しない。
(4)既設の放射線装置室に新たにエックス線装置を設置しようとするときは、
  工事開始の日の30日前までに、所轄労働基準監督署長に届け出なければ
  ならない。
(5)放射線装置室を廃止したときは、工事終了後14日以内に、所轄労働基
  準監督署長に報告しなければならない。


問20  エックス線による非破壊検査業務に従事する労働者40人を含む350人の
労働者を常時使用する製造業の事業場の安全衛生管理体制に関する次の記述の
うち、正しいものはどれか。

(1)事業場に専属の産業医を選任しなければならない。
(2)総括安全衛生管理者を選任しなければならない。
(3)3人以上の衛生管理者を選任しなければならない。
(4)衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければなら
  ない。
(5)安全衛生推進者を選任しなければならない。

(午前終り)

エックス線作業主任者試験 B 

問1 (この科目が免除されている方は、問1〜問10は解答しないで下さい。)

(エックス線の測定に関する知識)

 下文中の(  )内A、Bに入れる数字の組合せとして、正しいものは
(1)〜(5)のうちどれか。
 「60Coの標準線源を用い線源から1mの場所で電離箱式サーベイメーター
を校正したところ、指針がフルスケールまで振れるのに15分かかった。この
サーベイメーターのフルスケールは( A )μSvである。
 ただし、60Coの標準線源から1m離れた場所での1cm線量当量率は3mSv/
hとする。
 このサーベイメーターを用いて、実効エネルギーが180keVのエックス線
を測定したところ、フルスケールになるのに10分かかった。エネルギーが
180keVのときの校正定数を0.93とすれば、このときの真の1cm線量当量
率は、( B )mSv/hである。」
(小数点以下第2位を四捨五入せよ。)

     A       B
(1) 300   1.7
(2) 300   1.9
(3) 750   4.2
(4) 750   4.8
(5)1200   7.2


問2  次のAからDまでのエックス線の線量率測定に用いるサーベイメーターの種
類について、適切でないものの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 線量率が高い場所でのエックス線の測定
    …… GM計数管式サーベイメーター
B 散乱線を多く含むエックス線の測定
    …… 電離箱式サーベイメーター
C 10keV程度の低エネルギーのエックス線の測定
    …… 半導体式ポケットサーベイメーター
D 0.1μSv/h程度の低線量率のエックス線の測定
    …… シンチレーション式サーベイメーター
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問3  放射線の測定等の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)バックグラウンドとは、測定しようとする対象以外の放射線による計測
  値をいう。
(2)方向依存性とは、放射線の入射方向により検出器の感度が異なることを
  いう。
(3)時定数とは、測定器の指示の即応性に関係した定数で、時定数を長くす
  ると、応答速度は遅くなる。
(4)フェーディングとは、色の褪色のように、積分型の測定器において、放
  射線が入射して作用した時点からの時間経過に応じて線量の読み取り値が
  減少していく現象をいう。
(5)数え落しとは、入射放射線の線量率が低く測定器の検出限界に達しない
  ことにより計測されないことをいう。


問4  エックス線による被ばく線量測定のための放射線測定器に関する次の記述の
うち、誤っているものはどれか。

(1)光刺激ルミネッセンス(OSL)線量計は、検出素子に炭素添加酸化ア
  ルミニウムが用いられている。
(2)蛍光ガラス線量計は、蛍光ガラスが放射線を受けたとき形成される蛍光
  中心に紫外線又はレーザー光をあて発する蛍光の強さが、放射線量に比例
  することを利用したものである。
(3)PD型ポケット線量計は、充電により先端がY字状に開いた石英繊維が、
  放射線の入射により閉じてくることを利用したものである。
(4)半導体式ポケット線量計は、放射線の固体内での電離作用を利用したも
  ので、検出器として高圧電源を必要としないPN接合型Si半導体が用いら
  れている。
(5)熱ルミネッセンス線量計は、素子を加熱して線量を読み取った後も素子
  に情報が残るので、積算線量を測定するのに適している。


問5  放射線防護のための線量の算定に関する次のAからDまでの記述のうち、正
しいものの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 眼の水晶体の等価線量は、1cm線量当量と3mm線量当量の平均値により算
 定する。
B エックス線による皮膚の等価線量は、1cm線量当量により算定する。
C 外部被ばくによる実効線量を算定するには、1cm線量当量を用いる。
D 妊娠中の女性の腹部表面の等価線量は、1cm線量当量により算定する。
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D

問6  放射線検出器とそれに関係の深い事項との組合せとして、誤っているものは
次のうちどれか。

(1)比例計数管 …………………… 窒息現象
(2)GM計数管 …………………… プラトー
(3)シンチレーション検出器 …… 光電子増倍管
(4)半導体検出器 ………………… 空乏層
(5)化学線量計 …………………… G値


問7  放射線等の単位に関する次のAからDまでの記述について、正しいものの組
合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 吸収線量は、エックス線とガンマ線についてのみ定義され、単位としては
 Gyが用いられる。
B 物質1kg中に吸収したエネルギーが1Jであるときの吸収線量が1Gyであ
 る。
C Svは、線量の単位で、放射線防護のために使用される。
D eV(電子ボルト)は、電荷の単位で、1eVは約1.6×10-19Cに相当す
 る。
(1)A,B
(2)A,D
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問8  気体の電離作用を利用した放射線検出器の電極間の印加電圧と発生するイオ
ン対の数との関係を表す曲線は、特徴ある5つの領域に分かれる。
 これらの領域と関係の深い事項との組合せとして、誤っているものは次のう
ちどれか。

(1)再結合領域 …………… 制限比例領域
(2)電離箱領域 …………… 飽和領域
(3)比例計数管領域 ……… ガス増幅
(4)ガイガー放電領域 …… 電子なだれ
(5)連続放電領域 ………… コロナ放電


問9  GM計数管式サーベイメーターによりエックス線を測定し、800cpsの計
数率を得た。
 GM計数管の分解時間が100μsであるとき、真の計数率(cps)に最も
近い値は、次のうちどれか。

(1)890
(2)870
(3)740
(4)730
(5)400


問10  エックス線用フィルムバッジに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)フィルムバッジケースの窓のフィルターには、アルミニウム、ステンレ
  ス、鉄が用いられている。
(2)フィルムバッジは、バックグラウンドのカブリによる影響を防止するた
  めフィルターを使用する。
(3)測定可能な下限値は、0.01μSv程度で、きわめて感度が高い。
(4)現像処理は、6月ごとに行うとよい。
(5)フィルムバッジでは、入射したエックス線の平均的なエネルギーを推定
  することができる。

問11 (この科目が免除されている方は、問11〜問20は解答しないで下さい。)

(エックス線の生体に与える影響に関する知識)

 放射線感受性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)被ばくした放射線のエネルギーが大きくなると、放射線感受性は高くな
  る。
(2)繰り返し放射線に被ばくすると、放射線感受性は高くなる。
(3)細胞分裂のどの過程にあるかによって、その細胞の放射線感受性は変わ
  る。
(4)形態の分化の程度が進んだ細胞ほど放射線感受性が高い。
(5)細胞分裂の頻度の高い細胞ほど放射線感受性が低い。


問12  放射線の生体に対する作用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)放射線の直接作用とは、放射線によってフリーラジカルとなった水の分
  子が、生体構成物質に及ぼす作用である。
(2)酵素の溶液に、同じ線量の放射線を照射した場合の酵素の不活性化率は、
  酵素の濃度が増すに従って増大する。
(3)抗生物質やアルキル化剤は放射線の生物学的効果を軽減させる効果があ
  る。
(4)生体中に存在する酸素の分圧が低くなると、放射線の生物学的効果は増
  大する。
(5)一般に温度が上昇すると、放射線の生物学的効果は増大する。


問13  次のAからDまでの放射線皮膚炎の症状のうち、少量の被ばく線量で起こる
ものから順に正しく並べたものは(1)〜(5)のうちどれか。

A 紅斑
B 潰瘍
C 脱毛
D 水疱
(1)A,C,B,D
(2)A,D,B,C
(3)A,D,C,B
(4)C,A,D,B
(5)C,D,A,B


問14  放射線が血液に及ぼす影響に関する次のAからDまでの記述について、正し
いものの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 放射線に被ばくすると、末梢血液中の血球のうち、寿命の短いものから順
 に数を減じてゆく。
B 末梢血液中の血球は、造血器官中の未熟な段階のものより放射線感受性が
 高い。
C 白血球のうち、リンパ球は他の成分より放射線感受性が高い。
D 放射線による被ばく直後には、血小板が一時的に増加する。
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問15  人体の組織を放射線感受性の高い順に並べたものは次のうちどれか。

(1)  骨  、甲状腺、毛 の う
(2)生 殖 腺、汗 腺、神経組織
(3)甲 状 腺、生殖腺、汗  腺
(4)結合組織、肝 臓、毛 の う
(5)神経組織、毛のう、結合組織

問16  放射線による遺伝的影響に関する次のAからDまでの記述について、正しいものの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 生殖器官が被ばくしたときに生じる障害は、すべて遺伝的影響である。
B 胎内被ばくによる胎児の奇形は、遺伝的影響ではない。
C 被ばくによりDNAが損傷を受けたことにより生じる障害は、すべて遺伝
 的影響である。
D 遺伝的影響は、確率的影響に分類される。
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,D
(5)C,D


問17  次のAからDまでの放射線障害のうち、その発症にしきい線量のあるものの
組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 白血病
B 不妊
C 肺がん
D 放射線宿酔
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問18  下図は、動物の全身に大線量のエックス線を、一回照射した後の平均生存日
数と線量との関係をいずれも対数目盛りで示したものである。
 図中の@〜Bの領域に関する次のAからDまでの記述について、正しいもの
の組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A LD50/30に相当する線量は、一般に@の領域内にあると考えられる。
B Aの領域における主な死因は、造血器障害である。
C Aの領域における生存日数は、ほ乳類では動物種にかかわらずおよそ30
 日でほぼ一定している。
D Bの領域における主な死因は、中枢神経障害である。


    
(1)A,B
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)C,D


問19  放射線による身体的障害の潜伏期に関する次のAからDまでの記述について、
正しいものの組合せは(1)〜(5) のうちどれか。

A 身体的障害は、潜伏期の長短によって、早期障害と晩発障害に分類される。
B 早期障害の潜伏期の長さには、被ばくした組織の幹細胞が成熟するまでの
 時間と成熟細胞の寿命が関係する。
C 眼の被ばくで起こる白内障は、潜伏期が平均約1月程度で、早期障害に分
 類されている。
D 晩発障害である白血病の潜伏期は平均約20年で、その他のがんに比べ、
 著しく長い。 
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問20  放射線の線量とその生体に与える影響との関係に関する次のAからDまでの
記述のうち、正しいものの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A 確率的影響では、被ばく線量と発生率の関係がS字状曲線で示される。
B 確定的影響の重症度は、被ばく線量に依存する。
C 実効線量は、確定的影響を評価するために用いられる。
D 遺伝的影響は、確率的影響の一つであると考えられている。
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D



(終わり)


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