作業環境測定士試験 (特定化学物質等)

(平成16年2月 実施分)

問1  分光光度計に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。

1 紫外部の測定には、光源として重水素ランプが用いられる。
2 モノクロメータは、光源と試料セル挿入部との間に置かれる。
3 モノクロメータに設けられているスリットは、試料に照射される光量の調
 節のために用いられる。
4 検出部には、光電子増倍管、光電管などが用いられる。
5 光電子増倍管の出力電気信号の大きさは、動作電圧に強く依存する。


問2  分光光度計のモノクロメータの分散素子に関する次の記述のうち、誤ってい
るものはどれか。

1 回折格子の分散能は、波長に対してほぼ一定している。
2 長波長領域においては、石英プリズムの分散能は回折格子のそれよりよい。
3 石英プリズムの分散能は波長とともに変化する。
4 紫外部の測定に用いられるプリズムの材質としては、石英が適している。
5 回折格子を用いるモノクロメータでは、次数の異なる回折光を除くため、
 前段プリズムが一般に利用されている。


問3  環境空気中の弗化水素の吸光光度分析法に関する次の記述のイ、ロ、ハの
(  )に入る用語の組合せとして、正しいものは下のうちどれか。

 「環境空気中の弗化水素を( イ ) 中に捕集し、その溶液のpHを( ロ ) に
調節したのち、ランタン溶液および( ハ ) を加えて一定時間放置し、得られ
た溶液の吸光度を 620 nm 付近の波長で測定して弗化物イオンを定量する。」
     
      イ         ロ             ハ   
1 水酸化ナトリウム溶液   弱酸性     アリザリンコンプレクソン
2 塩酸           弱アルカリ性  4−アミノアンチピリン
3 精製水          弱酸性     ナフトキノンスルホン酸
4 塩酸           中性       4-アミノアンチピリン
5 水酸化ナトリウム溶液   中性       アリザリンコンプレクソン


問4  環境空気中の塩素を、2,2´-アミノビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スル
ホン酸)溶液 (ABTS溶液)に捕集し吸光光度分析法により濃度を測定すると
き、塩素と同程度の濃度で共存しても、塩素の測定値を高めるおそれのない物
質は次のうちどれか。

1 ヨウ素
2 臭素
3 二酸化塩素
4 オゾン
5 アンモニア


問5  環境空気中のシアン化水素の濃度を測定するため、捕集液に 0.5 リットル/
min の流量で試料空気を 12分間吸引して得られた試料液 10 mリットルについ
て定量操作を行い、その吸光度をブランクを対照として測定したところ 0.33で
あった。シアン化水素の濃度が 2μg /mリットルの標準溶液 10 mリットルに
つき、試料液と同様の操作を行って吸光度を測定したところ 0.35 で
あった。シアン化水素の環境空気中濃度(体積分率)として、正しい値に最も
近いものは次のうちどれか。

1 1 ppm
2 2 ppm
3 3 ppm
4 4 ppm
5 5 ppm


問6  ガスクロマトグラフ分析法に用いるカラム充てん剤の固定相液体に関する次
の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 固定相液体は、蒸気圧が低く、かつ、分析対象物質を溶解でき、それと化
 学反応しないものが望ましい。
2 固定相液体の担持率が異なる場合、それが小さいカラムの方が低濃度まで
 分析できる。
3 試料量が多いと分離能が低下する。
4 極性化合物を分析する場合、使用する固定相液体の極性が大きいほど、保
 持時間が長くなる。
5 固定相液体に無極性液体を用いると、同族の炭化水素化合物のうち、沸点
 の低いものほど溶出がはやくなる。


問7  次の器具等のうち、ガスクロマトグラフ分析法による環境空気中の臭化メチ
ル濃度の測定に際し、使用しないものはどれか。

1 テドラーバッグ
2 ガスタイトシリンジ
3 パーミエーションチューブ
4 メスフラスコ
5 窒素ガスボンベ


問8  環境空気中の次の特定化学物質のうち、通常その分析にガスクロマトグラフ
を使用しないものはどれか。

1 硫化水素
2 ベータ-プロピオラクトン
3 塩素化ビフェニル
4 エチレンイミン
5 アクリロニトリル


問9  あるガスクロマトグラムにおいて、2成分PおよびQの保持時間がそれぞれ
90 秒および 102 秒、すそ幅がそれぞれ、 10 秒および 14 秒であった。この
場合のPとQの分離度は次のうちどれか。

1  0.5
2  0.8
3  1.0
4  1.2
5  2.0


問10  ガスクロマトグラフ分析法のキャピラリーカラムに用いられる次の試料導入
法のうち、低濃度試料の分析に不利なものはどれか。

1 スプリット導入法
2 スプリットレス導入法
3 加熱脱着導入法
4 クールオンカラム導入法
5 ダイレクト導入法


問11  高速液体クロマトグラフ分析法に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。

1 酸性または塩基性物質の分析の際には、移動相に緩衡液を加えることがあ
 る。
2 カラム充てん剤の粒径は、分離能に影響する。
3 移動相の粘性が大きいと、分離がよくなる。
4 同じ種類の充てん剤でも、その性能は製品ごとに異なることがある。
5 カラムの温度は、保持時間に影響する。


問12  イオンクロマトグラフ分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはど
れか。

1 陰イオン分析に用いる移動相には弱酸の塩の水溶液が用いられる。
2 試料イオンの保持時間は、移動相のイオン濃度が高くなると長くなる。
3 保持時間は、試料イオンの価数が高くなると、長くなる。
4 試料溶液によっては、マイナスのピークが観測されることがある。
5 検出部には電気伝導度検出器が使用される。


問13  高速液体クロマトグラフ分析法に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。

1 光吸収検出器を用いる場合、溶離液は、測定波長における光の吸収の小さ
 いものがよい。
2 カラム管の耐薬品性を高めるため、内面をコーティングすることがある。
3 試料液の導入量が多くなると、クロマトグラムのピークの半値幅は小さく
 なる。
4 装置内の気泡は、粘性の小さい溶離液を流して除くことができる。
5 溶離液に溶けない試料は、通常分析できない。


問14  化学物質の物性に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 シアン化ナトリウムは常温で水によく溶ける。
2 塩化ビニル(モノマー)は、常温で水によく溶ける。
3 常温におけるアクリロニトリルの蒸気圧は、水のそれより高い。
4 臭化メチルの融点は、沃化メチルのそれより低い。
5 常温におけるニトログリコールの密度は、水のそれより大きい。


問15 次の化合物のうち、常温における蒸気圧が最も低いものはどれか。

1 ベンゼン
2 ニッケルカルボニル
3 エチレンイミン
4 沃化メチル
5 シアン化水素

問16  次の化合物Aとその化学式Bとの組合せのうち誤っているものはどれか。

      A            B


問17  有害物質の分析に用いられる標準原液として、分析のつど調製する必要のあ
るものは、次のうちどれか。

1 フッ化ナトリウム水溶液
2 パラ-ニトロクロロベンゼン-エタノール溶液
3 シアン化カリウム水溶液
4 クロロメチルメチルエーテル-アセトン溶液
5 ペンタクロロフェノール水溶液


問18  化学物質Aとその保存容器Bとの次の組合せのうち、誤っているものはどれ
か。

    A           B
1 ベンゼン       ガラス製共栓びん
2 弗化水素       鋼製高圧容器(ボンベ)
3 シアン化カリウム   ガラス製共栓びん
4 塩素         鋼製高圧容器(ボンベ)
5 塩化ビニル      ガラス製共栓びん


問19  環境空気中の次の分析対象物質のうち、液体捕集法の捕集が化学反応を利用
していないものはどれか。

1 ニッケルカルボニル
2 トリレンジイソシアネート
3 アルキル水銀
4 硫酸ジメチル
5 ニトログリコール


問20  環境空気中の次の化学物質のうち、固体捕集法による捕集が可能なものはど
れか。

1 アクリルアミド
2 ニッケルカルボニル
3 アルファ-ナフチルアミン
4 オルト-フタロジニトリル
5 シアン化ナトリウム





(終わり)


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