第ニ種衛生管理者試験 

(平成15年7月〜平成15年12月 実施分)

問1 〔関係法令〕

 雇入れ時の安全衛生教育に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)特定の業種の事業場では、従事させる業務に関して発生するおそれのあ
  る疾病の原因及び予防に関する教育を省略することができる。
(2)事業者は、雇入れ時の安全衛生教育について、記録を作成し、一定期間
  保存しなければならない。
(3)同一業種の他の事業場に勤務した経歴のある労働者については、教育を
  行わなくてもよい。
(4)3月以内の期間を定めて雇用する労働者については、特に危険又は有害
  な業務に従事する者でない限り、雇入れ時の安全衛生教育を省略すること
  ができる。
(5)必要とする教育事項について、十分な知識及び技能を有していると認め
  られる労働者については、当該事項についての教育を省略することができ
  る。


問2  衛生委員会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)すべての衛生管理者を委員としなければならない。
(2)委員の総数は、事業場で常時使用する労働者数に応じて定められている。
(3)産業医のうちから事業者が指名した者を委員としなければならない。
(4)議長は、衛生管理者のうちから事業者が指名しなければならない。
(5)衛生委員会は、6月に1回、開催するようにしなければならない。


問3  次の手続き等のうち、法令上、事業者に義務づけられていないものはどれか。

(1)雇入れ時の健康診断を実施したときは、所轄労働基準監督署長に所定の
  報告書を提出する。
(2)労働者が就業中の負傷で休業したときは、所轄労働基準監督署長に所定
  の報告書を提出する。
(3)衛生管理者が、長期に入院して加療するため職務を行うことができない
  とき、代理者を選任する。
(4)中央管理方式の空気調和設備を設けた事務室の作業環境測定を行ったと
  きは、記録を作成し一定期間保存する。
(5)衛生委員会の議事で重要なものについては、記録を作成し一定期間保存
  する。


問4  間口が18m、奥行が9m、天井の高さが5mの建屋において、内部に設置
された機械設備等の高さが最高2.5m、その容積が135m3であるとき、こ
の建屋内で同時に就業させてもよい最大の労働者数は次のうちどれか。

(1)68人
(2)67人
(3)64人
(4)52人
(5)51人


問5  衛生管理者の選任に関する次の記述のうち、法令に違反しているものはどれ
か。

(1)常時60人の労働者を使用する商店において、第二種衛生管理者免許を
  有する者のうちから衛生管理者を1人選任した。
(2)常時300人の労働者を使用する事業場において、衛生管理者を2人選
  任した。
(3)常時600人の労働者を使用する事業場において、衛生管理者3人のう
  ち2人を、事業場に専属でない労働衛生コンサルタントから選任した。
(4)常時800人の労働者を使用する事業場において、衛生管理者を3人選
  任した。
(5)常時1300人の労働者を使用する事業場において、衛生管理者4人の
  うち1人のみを専任とした。

問6  事務室に設けた機械による換気のための設備について、事務所衛生基準規則
に基づく定期点検の実施頻度は次のうちどれか。

(1)毎週1回
(2)毎月1回
(3)2月以内ごとに1回
(4)6月以内ごとに1回
(5)1年以内ごとに1回


問7  中央管理方式の空気調和設備を設けている事務室の作業環境測定に関する次
の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)気温の測定は、室の通常の使用時間中に、室の中央部の床上75cm以上
  120cm以下の位置で行う。
(2)室温の測定は、1℃目盛の温度計により行う。
(3)相対湿度の測定は、0.5℃目盛の乾湿球の湿度計により行う。
(4)一酸化炭素及び二酸化炭素(炭酸ガス)の含有率の測定は、検知管方式
  の検定器等により行う。
(5)測定は、2月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。


問8  労働安全衛生規則に基づく健康診断に関する下文中の(  )内A、Bに入
れる語句の組合せとして、正しいものは(1)〜(5)のうちどれか。

 「事業者は、( A )労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、医
師による健康診断を行わなければならない。ただし、医師による健康診断を受
けた後、( B )を経過しない者を雇い入れる場合において、その者が、当
該健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、当該健康診断の項目に相
当する項目については、この限りでない。」

      A         B
(1)常時使用する      1 年
(2)3月を超えて使用する   1 年
(3)常時使用する      6 月
(4)3月を超えて使用する  6 月
(5)常時使用する      3 月


問9  就業規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)退職に関する事項を必ず定めておく必要がある。
(2)パートタイマー2人を含め常時10人の労働者を使用する使用者には、
  作成及び届出の義務がない。
(3)減給の制裁を定める場合、減給の1回の額は、平均賃金の1日分の半額
  を超えてはならない。
(4)作成又は変更の場合には、労働者の過半数を代表する者の意見を聴かな
  ければならないが、同意は必要な要件とされていない。
(5)就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部
  分については無効である。


問10  解雇に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)使用者は労働者を解雇しようとする場合には、原則として少なくとも
  30日前にその予告をしなければならないが、15日分の平均賃金を支払
  えば予告は15日前に行うことができる。
(2)労働者の責に帰すべき事由により、予告手当を支払わずに労働者を即時
  解雇しようとするときは、使用者はその事由について所轄労働基準監督署
  長の認定を受けなければならない。
(3)使用者は、事業場の労働基準法違反の事実を労働基準監督署長に申告し
  た労働者について、そのことを理由に解雇してはならない。
(4)産後8週間休業した女性については、原則としてその後30日間は解雇
  してはならない。
(5)業務上負傷し、療養のため休業していた労働者については、出勤し始め
  てから30日間は解雇できないが、その後も負傷が治ゆするまでは解雇し
  てはならない。

問11 〔労働衛生〕

 必要換気量(m3/h)を算出する式として、正しいものは(1)〜(5)のうちど
れか。
 ただし、AからDは次のとおりとする。
A 室内二酸化炭素(炭酸ガス)濃度の測定値
B 室内二酸化炭素基準濃度
C 外気の二酸化炭素濃度
D 室内にいる人の呼出二酸化炭素量(m3/h)

(1)  D
   ────
   A − C

(2)  D
   ────
   B − C

(3)  D
   ────
   A − B

(4)    A
   D × ──
       B

(5)    B
   D × ──
       C


問12  採光、照明等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)局部照明は、検査作業などのように、特に手元が高照度であることが必
  要な場合に用いられる。
(2)天井や壁の反射光が作業面を照らす照明方式を全般照明といい、立体感
  を要する作業に適している。
(3)全般照明と局部照明を併用する場合、全般照明の照度は、局部照明によ
  る照度の1/10以上であることが望ましい。
(4)前方から明かりをとるときは、眼と光源を結ぶ線と視線とが作る角度が、
  少なくとも30°以上になるようにする。
(5)部屋の彩色として、目より上方の壁や天井は、照明効果を良くするため
  明るい色にし、目の高さ以下の壁面は、まぶしさを防ぎ安定感を出すため
  に濁色にするとよい。


問13  労働衛生教育の方法の一つであるOJT(職場教育)の長所に関する記述とし
て、不適当なものは次のうちどれか。

(1)教育内容の原理・原則を体系的に指導できる。
(2)日常的に機会をとらえて指導ができる。
(3)個人の仕事に応じた指導ができる。
(4)教育効果が把握しやすい。
(5)個人の能力に応じた指導ができる。


問14  至適温度に関する次のAからDまでの記述について、正しいものの組合せは
(1)〜(5)のうちどれか。

A デスクワークの場合の至適温度は、筋肉作業の場合の至適温度より高い。
B 感覚温度ともいわれる。
C 飲食物、年齢、性などによって異なる。
D 気温、湿度、気流及びふく射熱(放射熱)の総合効果を表す温度指標であ
 る。
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問15  病休強度率を表す下式中の(  )内に入れるA、Bの語句及び数字の組合
せとして、正しいものは(1)〜(5)のうちどれか。

        ( A ) 
    ───────────── × ( B )
    在籍労働者の延実労働時間数
        A           B
(1)疾病休業件数          1000
(2)疾病休業件数         10000
(3)疾病休業件数       1000000
(4)疾病休業延日数         1000
(5)疾病休業延日数        10000

問16  労働者の健康保持増進のために、事業者が実施する具体的措置として、誤っ
ているものは次のうちどれか。

(1)疾病の早期発見を主な目的とした健康測定を、労働者に対して行う。
(2)健康測定の結果に基づき、個々の労働者に対し運動指導を行う。
(3)健康測定の結果に基づき、必要な場合は、労働者に対しメンタルヘルス
  ・ケアを実施する。
(4)健康測定の結果に基づき、食生活上問題が認められた労働者に対して、
  必要な栄養指導を行う。
(5)健康測定の結果に基づき、勤務形態や生活習慣からくる健康上の問題を
  解決する必要がある労働者には、そのための保健指導を行う。


問17  VDT作業の労働衛生管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
か。

(1)一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に
  10〜15分の作業休止時間を設けるようにする。
(2)作業による健康障害は、初期にはほとんど自覚症状がないので、眼の検
  査及び筋骨格系の他覚的検査により異常を早期に発見することが必要であ
  る。
(3)VDT作業による疲労には、種々の部位の局所疲労や、不快感を主とす
  る精神的疲労がある。
(4)ディスプレイ画面上における照度は、500ルクス以下にするとよい。
(5)VDT作業健康診断は、定期の一般健康診断を実施する際に、併せて実
  施して差し支えない。


問18  食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)毒素型食中毒は、食物に細菌が付着して増殖する際に発生する毒素によ
  って起こる中毒で、代表的なものとしてブドウ球菌によるものがある。
(2)感染型食中毒は、食物に付着している細菌そのものの感染によって起こ
  る食中毒で、代表的な細菌としてボツリヌス菌がある。
(3)新鮮な魚介類からは、腸炎ビブリオによる中毒は発生しない。
(4)サルモネラ菌による食中毒は、主に神経症状を呈し、致死率が高い。
(5)食中毒の原因となる自然毒の一つであるフグ毒をエンテロトキシンとい
  う。


問19  火傷の救急処置等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)一般に、火傷の面積が体表面の面積の20%以上になると非常に危険な
  状態であるといわれる。
(2)火傷の分類では、第T度が最も重症で皮膚は白っぽくなったり、ただれ
  てくる。
(3)生じた水疱は、破って十分消毒した後、ガーゼをあてる。
(4)化学薬品がかかった場合には、ただちに中和剤により中和した後、水で
  洗浄する。
(5)軽度の火傷では、被災者が水をほしがっても、飲ませてはならない。


問20  止血法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)直接圧迫法は、出血部を直接圧迫する方法であって、最も簡単であり、
  効果的な止血法である。
(2)額、こめかみあたりの出血を間接圧迫法により止血するときは、耳のす
  ぐ前の脈拍が触れる部位を圧迫する。
(3)動脈からの出血は、止血帯を用いなければ、止血することができない。
(4)止血帯としては、三角巾、手ぬぐい、ネクタイなどを利用する。
(5)止血帯を施したときは、長時間の血流しゃ断による異常を防ぐため、巻
  いた時刻が分かるようにしておく。

問21 〔労働生理〕

 感覚器官等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)眼球の長軸が短過ぎるために、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを
  遠視眼という。
(2)網膜には色を感じる杆状体と明暗を感じる錐状体の2種の視細胞がある。
(3)中耳は、身体の位置判断と平衡保持の感覚をつかさどる重要な器官であ
  る。
(4)皮膚における感覚点の中では、温覚点が最も密度が大きい。
(5)嗅覚は、わずかな匂いでも感じるほど鋭敏で、かつ、同一臭気に対して
  疲労しにくい。


問22  血液に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)赤血球の寿命は、白血球に比べて極めて短く、約3〜4日である
(2)白血球のうちリンパ球は、主に免疫反応に関与している。
(3)血液の容積に対する血小板の相対的容積をヘマトクリットという。
(4)血小板は、体内に侵入してきた細菌その他の異物を取り込み、消化する
  働きがある。
(5)血液の凝集反応は、血清中のフィブリンがフィブリノーゲンに変化する
  ことによって生じる。


問23  エネルギー代謝率に関する次のAからDまでの記述について、正しいものの
組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

A エネルギー代謝率は、作業に要したエネルギー量が基礎代謝量の何倍にあ
 たるかを示す数値である。
B エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表す指標として役立つ。
C エネルギー代謝率で表した作業強度は、性・年齢・体格によって大きな開
 きがある。
D エネルギー代謝率は、体内で一定時間中に消費される酸素と排出される二
 酸化炭素(炭酸ガス)との容積比を表している。
(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


問24  筋肉に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)筋肉は、負荷が適当なときに一番仕事量が大きい。
(2)筋肉が引き上げることのできる物の重さは、筋肉の太さ(筋線維数)に
  比例する。
(3)筋肉が物を引き上げる高さは、筋肉の長さ(筋線維の長さ)に比例する。
(4)筋肉は、収縮しようとする瞬間に一番大きい力を出す。
(5)筋肉の縮む速さが大きければ大きいほど、仕事の効率は上昇する。


問25  神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)中枢神経は、脳と脊髄で構成され、末梢神経は、体性神経と自律神経か
  ら成る。
(2)体性神経には、知覚神経と運動神経がある。
(3)自律神経は、不随意筋に分布している。
(4)脊髄では、運動神経は後角から後根を通じて送り出され、知覚神経は前
  根を通じて前角に入る。
(5)大脳皮質の聴覚性言語中枢に障害を受けると、相手の言葉を音として聴
  くことはできても、その意味を理解することができなくなる。


問26  内分泌に関する下文中の(  )内に入れるA、Bの語句の組合せとして、
正しいものは(1)〜(5)のうちどれか。

 「筋労作時には、( A )からの( B )の分泌が増加する。」

     A        B
(1)膵  臓    インシュリン
(2)膵  臓    アドレナリン
(3)副腎髄質    インシュリン
(4)副腎髄質    アドレナリン
(5)副甲状腺    インシュリン


問27  健康測定における運動機能検査項目と測定法の次の組合せのうち、誤ってい
るものはどれか。

(1)筋   力 ……… 握力
(2)平 衡 性 ……… 閉眼片足立ち
(3)敏しょう性 ……… 全身反応時間
(4)柔 軟 性 ……… 上体起こし
(5)全身持久性 ……… 自転車エルゴメーターによる
            最大酸素摂取量間接測定法


問28  肝臓の機能に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)肝臓は、門脈血に含まれるブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄え、血液
  中のブドウ糖が不足すると、グリコーゲンをブドウ糖に分解して血液中に
  送り出す。
(2)肝細胞から酸性の消化液である胆汁を分泌し、蛋白質を分解する。
(3)肝臓は、血液凝固物質や血液凝固阻止物質を生成する。
(4)肝臓には解毒作用がある。
(5)肝臓は、余分のアミノ酸を分解して尿素にする。


問29  体温等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)寒冷にばく露されると、皮膚の血管は収縮し、その血流量が減少する。
(2)産熱は、主に栄養素の酸化燃焼又は分解などの化学的反応によって行わ
  れる。
(3)生体恒常性(ホメオスタシス)とは、体温調節にみられるように、外部
  環境などが変化しても身体内部の状態を一定に保つ仕組みをいう。
(4)体温調節中枢は小脳にある。
(5)発汗していない状態でも皮膚及び呼吸器から1日約850gの水が蒸発
  しており、これを不感蒸泄という。


問30  呼吸等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)呼吸中枢は延髄にあり、ここからの刺激によって呼吸に関与する筋肉は
  支配されている。
(2)呼吸中枢がその興奮性を維持するためには、常に一定量以上の二酸化炭
  素(炭酸ガス)が血液中に含まれていることが必要である。
(3)酸素は、赤血球の中に含まれているヘモグロビンと結合して運ばれる。
(4)呼吸運動は、肺自体が能動的に収縮、弛緩をくり返すことにより行われ
  る。
(5)吸気とは、胸腔が広がり内圧が低くなるにつれ、鼻腔や気道を経て肺内
  へ流れ込む空気のことである。


(終了)


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