作業環境測定士試験 (分析に関する概論)

(平成15年6月 実施分)

問1  次の式は測定値の計算を示したものである。右辺の値の表現が不適当なもの
は、次のうちどれか。

1 0.235 ÷ 1243 mol-1 = 0.189 mmol
2 296.55 − 273.15 = 23.4
3 53.5 g − 3.09 g = 50.4 g
4 0.15 m × 0.35 m × 0.40 m =2.1 × 10-2 m3
5 126 μg ÷ 17 g = 7.4 ppm


問2  環境空気中の物質 Aを分析したところ、試料空気 5.00 m3 中に物質 Aが
662.7 μg 含まれていた。この分析値を有効数字で正しく表しているものは、
次のうちどれか。
 ただし、上記の数値はすべて有効数字で示されたものとする。

1  1.3254 × 102 μg /m3
2  1.325 × 102 μg /m3
3  1.33 × 102 μg /m3
4  1.3 × 102 μg /m3
5  1 × 102 μg /m3


問3  0.500 mol/リットルの水酸化ナトリウム溶液を希釈して、0.150 mol/リット
ル の溶液を 500 mリットル作るのに必要な 0.500 mol/リットル溶液の体
積として、正しい値は次のうちどれか。

1 135 mリットル
2 142 mリットル
3 150 mリットル
4 155 mリットル
5 167 mリットル


問4  次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 物質量濃度(モル濃度)とは、溶液中に含まれている溶質の物質量を溶液
 の体積(リットル)で割ったものである。
2 物質量濃度は、温度および圧力に依存する。
3 互いに溶解する液体の混合物の体積は、その温度および圧力における純粋
 な各成分の体積の和とはならない。
4 混合気体では、成分気体のモル比は分圧比と等しい。
5 実在の混合気体では、各成分の分圧の合計は全圧と等しくない。


問5  次の分離方法のうち、二相間の分配を利用していないものはどれか。

1 イオン交換法
2 溶媒抽出法
3 ガスクロマトグラフ法
4 薄層クロマトグラフ法
5 遠心分離法


問6  測定対象物質Aの濃度 0.80 mg/m3 の標準ガスを活性炭管に 0.10 リットル
/min の流量で10分間捕集した。活性炭管の前層および後層をそれぞれ別のバイ
アルびんに入れ、各々に二硫化炭素 2.0 mリットルを加え振とうし、1時間経
過後、ガスクロマトグラフで分析した結果、上澄み液の物質Aの濃度は前層で
0.36μg/mリットル、後層では検出されなかった。
 この脱着法における、活性炭管からの物質Aの脱着率として、正しい値は次
のうちどれか。

1  1.00
2  0.95
3  0.90
4  0.85
5  0.80


問7  次の物質のうち、窒素原子が+4(W)の酸化数を持つものはどれか。

1  AlN
2  HNO2
3  NO3-
4  NH4+
5  N2O4


問8  次の化合物のうち、水に溶けにくいものはどれか。

1  MgSO4
2  CaCl2
3  Ba(OH)2
4  Mg(NO3)2
5  CaCO3


問9  作業環境測定における捕集または測定操作Aとそれに用いる器具Bとの次の
組合せのうち、不適当なものはどれか。
      A             B
1  粒子状物質の捕集      バブラー
2  ガスおよび蒸気の濃度測定  ガス検知管
3  ガスおよび蒸気の捕集    真空捕集びん
4  有機溶剤蒸気の捕集      活性炭管
5  固体捕集用流量計の校正   石鹸膜流量計


問10  次の材料のうち、精製水の製造に通常使われていないものはどれか。

1 イオン交換樹脂
2 モレキュラーシーブ
3 メンブランフィルタ
4 活性炭
5 逆浸透膜

問11  中和滴定における分析対象成分Aと滴定剤Bとの次の組合せのうち、不適当
なものはどれか。
   
   A          B
1 硫 酸        水酸化バリウム
2 硝 酸        水酸化カリウム
3 酢 酸        水酸化ナトリウム
4 アンモニア水    塩 酸
5 炭酸ナトリウム   塩 酸 


問12  1.0 リットル中に 2.29 g の水酸化バリウム(Ba(OH)2)を含む水溶液 30
cm3 を中和するのに必要な 0.10mol・リットル-1 塩酸(HCl)の体積として、
正しい値に最も近いものは次のうちどれか。
 ただし、水酸化バリウムのモル質量を 171 g・mol-1 とする。

1 2 cm3
2 4 cm3
3 6 cm3
4 8 cm3
5 10 cm3


問13  吸光光度分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 試料溶液に入射した光の透過率は、吸光物質の濃度とともに指数関数的に
 減少する。
2 試料溶液に入射した光の透過率は、その試料溶液の厚さとともに指数関数
 的に減少する。
3 モル吸光係数は、波長によって異なる。
4 モル吸光係数は、溶媒の種類を変えても変わらない。
5 モル吸光係数は、溶液の温度が変化すると変わることがある。


問14  物質Aと物質Bのそれぞれを溶かした水溶液の吸光度が 0.237 と 0.144 で
あった。Aの溶液 20 mリットルとBの溶液 10 mリットルとを混合した場合の
溶液の吸光度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。
 ただし、AとBとの間では反応は起こらず、混合による体積の変化はないも
のとし、吸光度の測定条件はいずれも同じであるとする。

1  0.62
2  0.48
3  0.34
4  0.21
5  0.10


問15  原子吸光分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 吸光度の測定には、試料中の原子が励起状態から基底状態に戻るときに発
 する紫外・可視光のスペクトルを利用する。
2 化学炎中の試料原子は、ほとんど基底状態にある。
3 光源からの分析線が試料原子層を通過するとき、これを吸収できるのは特
 定のエネルギー準位にある原子のみである。
4 吸光度は、吸収層に存在する基底状態の原子の数に比例する。
5 吸光度は、ベールの法則に従う。       

問16  原子吸光スペクトルの測定に際し、光源部A、分光部Bと検出部Cとの次の
組合せのうち、最も適当なものはどれか。

     A         B        C
1 ハロゲンランプ    分光結晶     シンチレーション検出器
2 中空陰極ランプ     回折格子     光電子増倍管
3 タングステンランプ  分光結晶    光電子増倍管
4 中空陰極ランプ    石英プリズム  熱電対   
5 重水素放電管      回折格子     Ge(Li)半導体検出器


問17  ガスクロマトグラフ分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
か。

1 カラムの分離効率は、キャリヤーガスの種類により異なる。
2 検出部の温度は、カラム槽の温度より高く保つ必要がある。
3 常温で固体である化合物は分析できない。
4 カラムの理論段数は、カラムの長さに比例する。
5 無極性の固定相液体を用いて炭化水素のような無極性化合物を分析する
 と、沸点の低い化合物ほど保持時間が短い。


問18  ガスクロマトグラフ分析に用いられる検出器Aと分析対象物質Bとの次の組
合せのうち、その検出器による対象物質の検出がほとんど不可能なものはどれ
か。

     A           B
1 熱伝導度検出器     一酸化炭素
2 光イオン化検出器    二酸化炭素
3 炎光光度検出器     硫化水素
4 電子捕獲検出器     クロロホルム
5 水素炎イオン化検出器  シクロヘキサン


問19  ベータ線を放出する核種の放射能の測定に適さない検出器は、次のうちどれ
か。

1 GM計数管
2 比例計数管
3 電離箱
4 Ge半導体検出器
5 液体シンチレーション検出器


問20  ある試料の放射能は1週間後(168時間後)に16分の1に減衰した。こ
の試料に含まれる放射性核種の半減期として正しい値に最も近いものは、次の
うちどれか。
 ただし、この試料には1種類の放射性核種しか含まれていないものとする。

1 168時間
2  84時間
3  42時間
4  21時間
5  11時間




(終り)


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