作業環境測定士試験 (デザイン・サンプリング)

(平成14年7月〜平成14年12月 実施分)

問1  次の記述の(  )に入る用語として、正しいものは下のうちどれか。

 「作業環境測定におけるデザインの段階で、測定者の恣意などによる統計的
なかたよりが測定結果に含まれないようにするため、測定点の位置は無作為に
決めるようにしている。これは統計上の(  )の考え方に基づくものであ
る。」

1 層 別 化
2 標 準 化
3 基 準 化
4 正 規 化
5 確 率 化


問2  管理濃度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 管理濃度は、作業環境の状態を評価するための指標として、行政的見地か
 ら定められた数値である。
2 管理濃度は、有害物質に対する曝露限界の数値をも参考にして定められた
 値である。
3 管理濃度は、労働者の有害物質への曝露時間をも考慮して定められている。
4 管理濃度は、作業環境管理の技術的な実現可能性をも考慮して定められて
 いる。     
5 管理濃度は、当該有害物質の使用量および使用頻度の多少とは無関係に定
 められている。


問3  単位作業場所の設定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 同一の単位作業場所内では、濃度の変動がなるべく小さく、異なった単位
 作業場所の間では、濃度の差が大きくなるように単位作業場所の範囲を設定
 する。
2 有害物質の発生源の数および労働者の数を考慮して、単位作業場所の範囲
 を設定する。
3 作業の種類および対象物質が同じであっても、1階の作業場と2階の作業
 場を同一の単位作業場所としてはならない。
4 有害物質の濃度が、常に、高かったり、低かったりすることが予測される
 場所は、それぞれを別の単位作業場所とするのがよい。
5 有害物質の発散状況が時間帯によって変わることが明らかな場合、それぞ
 れの時間帯ごとに単位作業場所を設定するのがよい。


問4  A測定における測定点の位置または数の決め方に関する次の記述のうち、誤
っているものはどれか。

1 測定点と測定点の間隔は、6mを超えない一定の間隔であれば、縦方向と
 横方向とで異なっていてもよい。
2 測定点と測定点の間隔は、単位作業場所ごとに異なっていてもよい。
3 測定点は、前回行われた測定における測定点と必ずしも同じでなくてもよい。
4 単位作業場所の面積が著しく狭く、かつ濃度がほぼ均一なときは、必ずし
 も測定点の数を 5以上としなくてもよい。
5 有害物質を発散する作業を行っている合計時間が、1日のうち2時間以下
 であるときは、必ずしも測定点の数を 5以上としなくてもよい。


問5  B測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 B測定は、必ずしもすべての単位作業場所で行う必要はない。
2 B測定の測定点は、対象有害物質の発散源ごとに選ばなければならない。
3 B測定は、必ずしもA測定が行われている時間帯に行わなくてもよい。
4 バッグを用いる直接捕集法では、試料空気を 10分間かけて吸引するようにする。
5 B測定は、A測定を補完するための測定である。


問6  環境空気中における有害物質 A とその常温常圧における状態 B との組合
せとして、誤っているものは次のうちどれか。

     A          B
1 臭化メチル      ガ ス
2 水   銀       蒸 気
3 塩化ビニル      蒸 気
4 酸 化 鉛      粒 子
5 カーボンブラック   粒 子


問7  有害物質の物性等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 環境空気中に浮遊している粒子の化学組成は、粒子の発生の際の諸条件に
 より、元の物質のものと異なることがある。
2 昇華性を有する化学物質は、環境空気中に気体および粒子の状態で共存す
 ることがある。
3 有機溶剤の蒸気は、密度が空気より大きいため、室内では床上などに滞留
 しやすい。
4 メッキ槽から発生した硫酸ミストの濃度は、空気中の水蒸気を吸収し、メ
 ッキ槽内の硫酸の濃度より低くなっていることが多い。
5 金属鉛は、環境空気中では蒸気として存在することはほとんどなく、粒子
 状物質として存在する。


問8  有害物質の物性等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 黒鉛は、結晶状の炭素である。
2 ベンゼンは、石炭の乾留によって得られる。
3 水銀は、常温、常圧のもとでは液体である。
4 混合有機溶剤の蒸気の成分比は、液相のものと同じである。
5 アーク溶接で発生するヒュームの主成分は、酸化鉄である。


問9  有害物質 A とその環境空気中の濃度の測定に用いられる捕集器具または捕
集材 B との組合せとして、不適当なものは次のうちどれか。

    A           B
1 アセトン      真空捕集びん
2 石  綿       メンブランフィルター
3 ノルマルヘキサン  活 性 炭 管
4 酸 化 鉛       石英繊維ろ紙
5 硫化水素      小型ガス吸収管


問10  流量計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 流量計の較正に、湿式ガスメータを吸引方式で用いると、較正された流量
 計の指示値は真の値より低くなる。
2 絞り式流量計(オリフィス流量計)では、流量の読み取りに差圧計を用い
 る。
3 吸引流量が 1 リットル/min 以下の流量計の較正には、石けん膜流量計が
 用いられる。
4 活性炭管用吸引ポンプに付属している流量計の較正は、当該活性炭管を取
 り付けた状態で行う。
5 脈動する流量の測定には、面積式流量計を使用するのがよい。

問11  有害物質の固体捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 吸着剤としては、活性炭、シリカゲル、ポーラスポリマービーズなどが用
 いられている。
2 ベンゼンの捕集には、通常、活性炭管が用いられる。
3 活性炭管には、その前に除湿管を接続して使用する。
4 シリカゲルは極性のある有機溶剤の蒸気に対する吸着力が大きい。
5 シリカゲルに捕集した塩素系有機溶剤蒸気の脱着には、極性のある溶媒が
 適している。


問12  測定対象物質 A 、それを捕集するのに使用するサンプラー B およびその
適正吸引流量 C との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

     A          B            C
1 コールタール    ハイボリューム     0.5 〜 1m3/min
            サンプラー         
2 硅 藻 土      多段型分粒装置付   10または15リットル/min
            ローボリューム
            サンプラー
3 メタノール      活性炭管         2 〜 3リットル/min
4 石  綿      メンブラン        1 〜 5リットル/min
 (クリソタイル)   フィルター        
5 アクリロ      小型ガス吸収管     0.1 リットル/min
  ニトリル


問13  粉じん濃度の測定に用いられる相対濃度計に関する次の記述のうち、誤って
いるものどれか。

1 相対濃度計では、指示値は粉じんの質量濃度との間に必ず 1:1 の関係
 がなければならない。
2 相対濃度計として、β線吸収を利用したものが用いられている。
3 相対濃度計により求められた指示値は、質量濃度変換係数により質量濃度
 に変換する。
4 光散乱を利用した相対濃度計の相対感度は、測定対象粒子の粒径が小さい
 ほど高くなる。
5 光散乱を利用した相対濃度計の相対感度は、使用する光の波長によっても
 変化する。


問14  ガス検知管に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 検知試薬は、当該測定対象物質のみに反応するものが用いられている。
2 変色層の長さは、通気速度の影響を受けることがある。
3 検知試薬には、環境空気の温度が高いと、測定値が高くなるものがある。
4 検知試薬には、熱や光の影響により、測定値を高く示すものがある。
5 検知剤の反応は、試料空気中の水分の影響を受けることがある。


問15  次の記述の イ、ロ の(  )に入る用語の組合せとして、正しいものは下
のうちどれか。

 「環境空気中の放射性物質の濃度を測定するために用いられる試料の捕集方
法として、放射性ヨウ素に対して ( イ )、放射性コバルトに対して ( ロ ) が用いられる。」

    イ        ロ
1 ろ過捕集法   液体捕集法
2 直接捕集法   固体捕集法
3 固体捕集法   直接捕集法
4 固体捕集法   ろ過捕集法
5 液体捕集法   ろ過捕集法

問16  ある放射性希ガスを取り扱う作業場で、作業環境中の空気を直接捕集法により採取し、4時間後にその試料の放射能を測定したところ 42 Bq であった。
作業環境中におけるその希ガスの放射能濃度として、正しい値に最も近いもの
は次のうちどれか。
 ただし、採取した試料の量は 0.5 リットル、その希ガスの半減期は2時間とする。

1  2.1 × 10-2 Bq/cm3
2  4.2 × 10-2 Bq/cm3
3  8.4 × 10-2 Bq/cm3
4   1.7 × 10-1 Bq/cm3
5  3.4 × 10-1 Bq/cm3


問17  正規分布と対数正規分布に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 横軸に変数の対数をとったときの対数正規分布の曲線の形は、幾何平均を
 中心として左右対称になる。
2 正規分布も対数正規分布も、変数の母平均と母分散とは相互に独立に分布
 する。
3 正規分布も対数正規分布も、連続型の分布である。
4 対数正規分布における幾何標準偏差の値は、必ず1より大きい。
5 正規分布の算術平均と標準偏差をそれぞれ、、σ とすると、およそ 68
 %の数値が ±σ の範囲に入る。


問18  環境空気中のトルエン濃度を測定するため、活性炭管に 0.2 リットル/min
の流量で、10 分間試料空気を通したのち、二硫化炭素 1.0 ミリリットルで脱
着し、試料液とした。その一定量をガスクロマトグラフに導入して測定した結
果、トルエン濃度が 0.25 mg/ミリリットルであった。環境空気中のトルエン
濃度(体積分率)の値に最も近いものは、次のうちどれか。
 ただし、トルエンの分子量は 92 とし、脱着率は 100%とする。

1  20 ppm
2   30 ppm
3  40 ppm
4  50 ppm
5  60 ppm


問19  作業環境の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 第1評価値も第2評価値も、幾何平均値より大きな値になる。
2 幾何平均値と管理濃度との間には、特別の関係はない。
3 A測定のすべての測定値が管理濃度より低くても、第3管理区分になるこ
 とがある。
4 第1評価値が管理濃度より低くても、第2管理区分になることがある。
5 第2評価値が管理濃度を上回っていても、第3管理区分になるとは限らな
 い。


問20  作業環境測定結果の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
か。

1 トルエン(有機溶剤)とベンゼン(特定化学物質)とが検出された場合、
 評価値は混合評価の方法により計算する。
2 鉱物性粉じんの管理濃度は、当該粉じんの遊離けい酸含有率によって定ま
 る。
3 単位作業場所の3か所でB測定を実施し、 50ppm 、100ppm 、200ppm を
 得た。この場合のB測定値は 200ppm である。 
4 定量下限が 1ppmである測定方法で、測定された値が定量下限に満たない
 場合、測定値は 1ppmとする。
5 管理濃度が 10ppm の測定対象物質の濃度を測定して、0.1ppm が得られた
 場合、評価値の計算には 1ppm を用いてよい。


(終わり)


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