作業環境測定士試験 (放射性物質)

(平成14年7月〜平成14年12月 実施分)

問1  次の記述の イ、ロ、ハ の (  )に入る用語の組合せとして、正しいもの
は下のうちどれか。

 「原子核壊変のうち、( イ )では ( ロ )のエネルギーが軌道電子に与え
られて、( ハ )が外に放出される。」
   
    イ     ロ     ハ
1 内部転換   γ線   軌道電子
2 電子捕獲   γ線   制動X線
3 内部転換   γ線   制動X線
4 内部転換  特性X線  軌道電子
5 電子捕獲  特性X線  軌道電子


問2  次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 原子番号は、原子核内の陽子の数に等しい。
2 α粒子は、4He原子核である。
3 特性X線は、軌道電子の転移により生じる。
4 陽電子が消滅すると、エネルギーが約 0.51 MeVの光子が生じる。
5 β線のエネルギースペクトルは、線スペクトルである。


問3  次の放射線に関連した物理量について、カッコ内に示した単位が誤っている
ものはどれか。

1 実効線量    〔Sv〕
2 壊変定数    〔s〕
3 質量減衰係数  〔m2・kg−1〕
4 粒子フルエンス率〔m−2・s−1〕
5 照射線量    〔C・kg−1〕


問4  次の壊変様式で 30.1 kBq の放射能をもつ放射性核種から毎分放出される、
エネルギーが 0.145 MeV のγ線のおよその数は、下のうちどれか。
 ただし、内部転換は無視できるものとする。
 
 
1 3.6 × 105 個
2 5.4 × 105 個
3 9.0 × 105 個
4 2.1 × 106 個
5 3.2 × 106 個


問5  次の イ から ニ までの記述のうち、誤っているもののみの組合せは下のう
ちどれか。

イ エネルギーが 5.5 MeV のα線の空気中における飛程は、約4cm である。
ロ β線に対する空気のW値(1イオン対を生成するのに費やされるエネルギ
 ー)は約 100 eV である。
ハ デルタ(δ)線は、電離作用をもつ二次電子である。
ニ エネルギーが1MeV のγ線は、水との相互作用では主に光電効果によりエ
 ネルギーを失う。

1 イ ハ
2 イ ニ
3 ロ ハ
4 ロ ニ
5 ハ ニ


問6  次の記述の イ と ロ の (  )に入る用語と記号の組合せとして、正し
いものは下のうちどれか。

 「トリチウム3Hのβ−壊変によって( イ ) のβ線が放出され、その娘
核種として ( ロ ) が生じる。」

   イ       ロ
1 低エネルギー   2H
2 低エネルギー   3He
3 低エネルギー   3Li
4 高エネルギー   3He
5 高エネルギー   3Li


問7  次の放射線検出器のうち、通常、α線の測定には使用されないものはどれ
か。

1 グリッド付電離箱
2 ガスフロー比例計数管
3 液体シンチレーション検出器
4 Ge半導体検出器
5 固体飛跡検出器


問8  放射能測定において、試料とバックグラウンドとの測定に費やす全測定時
間が一定である場合、求める正味計数率の測定精度が最良になるための、最
適な測定時間の配分を示す式は、次のうちどれか。
 ただし、t1=試料測定時間
     t2=バックグラウンド測定時間
     n1=試料計数率
     n2=バックグラウンド計数率
 とする。


問9  γ線スペクトロメータのエネルギー校正用線源として、適当な核種のみの
組合せは次のうちどれか。

1  24Na   90Sr   137Cs
2  22Na   45Ca    60Co
3  32P   131I    204Tl
4  57Co  192Ir   241Am
5 210Pb   210Bi   210Po


問10  液体シンチレーション計数器による放射能測定に関する次の記述のうち、
誤っているものはどれか。

1 液体シンチレータに液体試料または固体試料を均一に溶解させて放射能
 測定を行う。
2 試料の化学成分の濃度および種類は計数効率に影響する。
3 試料の着色は計数効率を低下させる原因になる。
4 液体シンチレータはPPOなどの蛍光物質の粉末を水に溶解させて調製
 される。
5 液体シンチレーション計数法は、低エネルギーβ線を放出する核種に対
 して検出感度が高い。 

問11  低レベルβ放射能をGM計数管で測定するとき、必ずしも必要でない事項は
次のうちどれか。

1 計数管を鉛などで遮へいして測定する。
2 試料をできるだけ計数管の近くに置いて測定する。
3 試料をできるだけ長時間測定する。
4 バックグラウンドをできるだけ長時間測定する。
5 計数値の数え落としの補正をする。


問12  放射性核種 A とその放射能を測定するための放射線検出器 B との次の組
合せのうち、不適当なものはどれか。

   A     B
1  134Cs  NaI(Tl)シンチレーション検出器
2  35S   ガスフロー計数管
3  85Kr   ガス捕集用電離箱
4  90Sr   Ge半導体検出器
5  14C   液体シンチレーション検出器


問13  γ線スペクトロメトリーに基づく放射能測定に関する次の記述のうち、誤っ
ているものはどれか。

1 光電ピークの半値幅は、放射能強度と無関係である。
2 光電ピークの分解能は、放射能強度と無関係である。     
3 光電ピークの位置は、核種によって決まっている。
4 光電ピークの高さは、放射能強度に比例する。
5 光電ピークの面積は、放射能強度に比例しない。


問14  ガス捕集用電離箱による放射能測定に関する次の記述のうち、誤っているも
のはどれか。

1 電離箱に発生した電離電流は振動容量電位計などで測定する。
2 試料空気に含まれる水分とダストは、電離電流測定の精度に影響する。
3 α線に対する電離効率は、β線に対するものより高い。
4 電離効率は電離箱の大きさによって変わる。
5 β線に対する電離効率は、β線のエネルギーとともに高くなる。


問15  環境空気中の放射能濃度の測定に関する次の イ から ニ までの記述のう
ち、試料採取時の捕集効率を求めておく必要のないもののみの組合せは下のう
ちどれか。

イ 固体捕集法により放射性ヨウ素濃度を測定する。
ロ 直接捕集法により放射性クリプトン濃度を測定する。
ハ 冷却凝縮捕集法によりトリチウム化水蒸気濃度を測定する。
ニ 液体捕集法により放射性二酸化炭素ガス濃度を測定する。

1 イ ロ
2 イ ハ
3 ロ ハ
4 ロ ニ
5 ハ ニ

問16  環境空気中の放射性塵埃濃度を測定するため、捕集効率 100%のろ紙を用い
て試料空気 500 リットルを採取した。
 このろ紙を計数効率が 0.25 (cps/Bq) の計測器で 10 分間測定したところ、
600 カウントの計数が得られた。
 環境空気中の放射性塵埃濃度として、正しい値は次のうちどれか。
 ただし、計測器の自然計数率は毎分 20 カウントとする。

1 3.3 × 10-7 Bq/cm3
2 5.3 × 10-6 Bq/cm3
3 7.7 × 10-6 Bq/cm3
4 5.3 × 10-3 Bq/cm3
5 7.7 × 10-3 Bq/cm3


問17  空気中のトリチウム化水蒸気を液体捕集法により採取し、放射能濃度を求める場合、計測する必要のある項目の組合せとして正しいものは次のうちどれか。
 
1 捕集液の量    試料空気吸引量   トリチウムの捕集率
2 捕集液の量    トリチウムの   捕集時の相対湿度
            捕集率
3 捕集液の量    捕集時の温度   捕集時の相対湿度
4 試料空気吸引量  トリチウムの   捕集時の温度 
            捕集率
5 試料空気吸引量  捕集時の温度   捕集時の相対湿度


問18  環境空気中の放射性物質 A とその捕集材または捕集器具 B との次の組合
せのうち、誤っているものはどれか。

    A      B
1  PuO2   水バブラー
2  U3O8   セルローズ・ガラス系ろ紙
3 14CO2   捕集用電離箱
4 CH3131I  活性炭カートリッジ
5  HTO   シリカゲル


問19  ろ過捕集法による粒子状放射性物質の空気中濃度の測定に関する次の イ か
ら ニ までの記述のうち、正しいもののみの組合せは下のうちどれか。

イ 試料の放射能は、検出器の自然計数と大気中に存在する娘核種天然放射性
 物質の放射能を差し引いて決定する。
ロ ろ紙に多量の塵埃が捕集された試料についてγ線を測定するときは、自己
 吸収の補正を行う。
ハ ガラス繊維系ろ紙を使用したときは、ろ紙の捕集効率を 100% としてよい。
ニ 粒子状放射性物質を長い配管およびホースで吸引した後にろ紙に捕集する
 場合は、濃度を過大評価することがある。

1 イ  ロ
2 イ  ハ
3 イ  ニ
4 ロ  ハ
5 ハ  ニ


問20  環境空気中のトリチウム化水蒸気濃度を測定するため、冷却凝縮捕集法により試料水を採取した。試料水 0.5 ミリリットル中のトリチウム量は 50 Bq 、
試料採取時の気温は20 ℃ 、相対湿度は 60% であった。また、20 ℃ におけ
る飽和水蒸気密度は 1.7 × 10-5g/cm3 とすると、環境空気中のトリチウム化
水蒸気濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。

1 1.9 × 10-4 Bq/cm3
2 3.8 × 10-4 Bq/cm3
3 1.0 × 10-3 Bq/cm3
4 1.7 × 10-3 Bq/cm3
5 3.8 × 10-3 Bq/cm3


(終わり)


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