ボイラー整備士試験 

(平成14年7月〜平成14年12月 実施分)

間1 (ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に関する知識)

 ボイラーの通常の整備作業の範囲として、誤っているものは次のうちどれか。

(1)計器用連絡管を含むボイラー本体内面
(2)貯水槽、水処理装置、給水装置
(3)スーパーヒータ、エコノマイザ、空気予熱器、煙道(ダンパーがある場
  合はダンパーまで、ない場合は出口まで)
(4)ボイラー本体に直接取り付けられている附属品及びケーシング
(5)自動制御装置のうち水位検出器、圧力調節器及び圧力制限器、火炎検出
  器、燃料遮断弁及びその配管、操作盤。


問2  ボイラー内面の機械的清浄作業に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。

(1)スラッジなど沈殿物が多量にたい積している場合には、外に搬出する。
(2)水管内の付着物がチューブクリーナを1回かけただけで完全に除去でき
  ない場合は、2〜3回を限度として繰り返し作業を行う。
(3)圧力計、水面計及び自動制御系検出用の穴は、完全に清掃する必要があ
  る。
(4)接近することのできない水管に付着するすすの除去には、主としてチュ
  ーブクリーナを使用する。
(5)スケールハンマを使用するときは、板面を傷つけないように、刃の鋭く
  ないものを使用する。


問3  化学洗浄に使用される薬品、添加物に関する次の記述のうち、誤っているも
のはどれか。

(1)スケール中の銅は、酸液中に溶出し銅イオンとなり、鉄の表面が銅メッ
  キされ鉄の腐食を防止する。
(2)有機酸には、くえん酸、ぎ酸、ヒドロキシさく酸などがあるが、くえん
  酸が最も広く使用されている。
(3)インヒビタは、金属の表面に吸着され、酸液と金属との直接の接触を妨
  げることにより、酸による腐食を防止するものである。
(4)酸液中にスケールが溶出したときは、酸化性のイオンが増加して鋼材を
  腐食させるので、この酸化性イオンを還元させるために還元剤を添加す
  る。
(5)洗浄液としては、一般に有機酸あるいは無機酸が使用される。


問4  酸洗浄における水洗後の点検等に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。
(1)水洗後の点検は、特に必要な場合を除き省略し、中和防せい後に行うほ
  うがよい。 
(2)点検は、マンホールその他の穴を開放し、洗浄効果を観察する。
(3)点検は、スケールの残留状態により、再洗浄及び手作業による清浄仕上
  げの要否を判断し、必要な措置を講ずる。
(4)テストピースを内部に配置した場合は、それを取り出して点検する。
(5)スケール残留物を排出した後、必要があれば水洗を行う。必要に応じ、
  濃度1%程度のくえん酸で洗浄を行い、これを水洗に代用してもよい。


問5  ボイラー整備作業における危険要素に関する次の記述のうち、適切でないも
のはどれか。
 
(1)転倒、転落の危険性
(2)高所からの落下物による危険性
(3)水中の不純物による急性中毒の危険性
(4)感電の危険性
(5)蒸気によるやけどの危険性

間6  ボイラーの整備作業に伴う危険性とその防止対策に関する次の記述のうち、
正しいものはどれか。 

(1)高所の熱灰は、やけどを防ぐため、冷めるのを待って最後に落とす。
(2)ボイラーペイントの塗布時は、引火爆発の危険があるので、窒素ガスで
  置換して内部作業を行う必要がある。
(3)煙道内に不完全燃焼ガスが存在している場合には、これを拡散させない
  ため開口部をなくし、通風換気を押さえなければならない。
(4)休止保存中のボイラーの内部は、酸素欠乏の状態になっていることがあ
  るので、酸素を通風換気のために使用する必要がある。
(5)高所作業では、足場の強度、組立て、安定性を確認する。


問7  ボイラーの冷却開放に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)ボイラーの冷却は、原則として設置者側が行う。
(2)燃焼が停止していることを確認したのち、ダンパを半開し、たき口及び
  空気入口を開いて自然通風を行う。
(3)やむをえず冷却を早める場合には、冷水を送りながら吹出しを行う(循
  環吹出し)方法による。
(4)内ふた式のものを取り外す際には、照合番号、合マークをつけて、内部
  に落とし込んでおく。 
(5)マンホール、検査穴、掃除穴のふたを全部取り外す場合は、圧力計の指
  示が0となっていても、残圧に細心の注意を払う。

問8 (ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に使用する器材、薬品に関する知
識)

 機械的清浄作業に使用されるチューブクリーナのアタッチメントであるスケ
ーリングマシン工具の種類別使用方法に関する次の記述のうち、誤っているも
のはどれか。

(1)水管の直管用にカッタヘッドが用いられる。
(2)水管内の硬質スケール用には、ワイヤホイルが用いられる。
(3)曲管用に使用されるカッタヘッドは、工具の全長が短く厚い歯車を取り
  付けたものが用いられる。
(4)細管用カッタは、細管の掃除用として直管又はゆるやかな曲管に用いら
  れる。
(5)極細管用カッタは、極細管、曲管又は過熱器管に適している。


問9  ボイラーの炉壁材等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)高アルミナ質耐火れんがは、耐熱性が非常に高い。
(2)粘土質耐火れんがは、耐熱性は高いが高温時の耐荷重性は低い。
(3)断熱れんがは、断熱性は高く強度も高い。
(4)普通れんがは、耐荷重性は高いが耐熱性は低く、400℃以上の温度に
  は使用できない。
(5)キャスタブル耐火物は、粉状であり、保存には湿気を吸わないようにす
  る。


問10  ボイラーの蒸気配管の保温材に関する次の記述のうち、誤っているものはど
れか。

(1)保温材は、長時間の使用に対して変質しないもので、かつ、保温施工面
  を腐食させないものを用いる。  
(2)牛毛フエルト、炭化コルク、アルミニウムはくなどの保温材は、常温及
  び低温用に用いられる。
(3)けい酸カルシウム保温材は、耐酸性、耐水性が強く、強度も大である。
(4)保温材は、最高安全使用温度を考慮して選ぶ必要がある。
(5)グラスウール保温材は、玄武岩などを繊維化したもので、接着剤を用い
  て板状もしくは筒状に成形して用いる。


問11  化学洗浄に使用される薬品の特徴に関する次の記述のうち、誤っているもの
はどれか。

(1)塩酸は、塩化水素の水溶液で濃塩酸は白煙を発し、各種の金属と反応し
  水素を発生する。  
(2)酸化カルシウムは、生石灰ともいい、無色の結晶で水を注ぐと大量の熱
  を発し、水酸化カルシウムになる。
(3)ヒドラジンは、脱酸素剤として広く使用され、また還元剤、防せい剤と
  しても用いられる。 
(4)アンモニアは、常温では刺激臭をもつ無色の軽い気体で、圧縮により容
  易に液化する。
(5)りん酸は、結晶固体又はシロップ状の無色の液体で中和剤として用いら
  れる。   


問12  高所作業における足場に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)作業中、つい落のおそれのあるところや高さが2m以上のところには、
  高さ75p以上の手すりを設ける。
(2)建地の脚部は滑らないよう根本を埋め込み、根がらみを設け、皿板を使
  用する等の措置をする。
(3)要所には、筋かいを入れて補強する。
(4)足場に設ける作業床(つり足場の場合を除く。)は幅が25pのものを
  使用する。
(5)張り出し足場は不安定なので使用しない。

問13 (関係法令)

 ボイラー及び第一種圧力容器(小型ボイラー及び小型圧力容器を除く。)の
整備を行う場合、ボイラー整備士でなければ整備を行うことができないもの
は、次のうちどれか。

(1)胴の内径が750o、長さが1,300oの立形蒸気ボイラー
(2)伝熱面積が5m2の鋳鉄製蒸気ボイラー 
(3)伝熱面積が12m2の温水ボイラー  
(4)伝熱面積が20m2で気水分離器を有しない貫流ボイラー
(5)内容積3m3の蒸煮器


問14  ボイラー(小型ボイラーを除く。)の次の部分を変更しようとするとき、所
轄労働基準監督署長に変更届を提出する必要のないものはどれか。 

(1)炉筒煙管ボイラーの煙管
(2)水管ボイラーの管寄せ
(3)立形ボイラーの管板
(4)横煙管ボイラーの管ステー
(5)炉筒煙管ボイラーの炉筒


問15  ボイラーの各種検査に関する次のAからEまでの記述について、誤っている
ものの組合せは、(1)〜(5)のうちどれか。

 A 落成検査は、ボイラー(移動式ボイラーを除く。)を設置した者の申請
  により、当該ボイラー及びボイラー室等について所轄労働基準監督署長が
  行う。
 B 変更検査は、構造部分等を変更した者の申請により、当該ボイラーにつ
  いて所轄労働基準監督署長が行う。
 C 構造検査は、ボイラーを製造した者の申請により、当該ボイラーについ
  て所轄労働基準監督署長が行う。
 D 性能検査は、ボイラー検査証の有効期間の更新を受けようとする者の申
  請により、所轄労働基準監督署長又は性能検査代行機関が行う。
 E 使用再開検査は、使用を廃止したボイラーを再び設置し、又は使用しよ
  うとする者の申請により、所轄労働基準監督署長が行う。

(1) A , C
(2) B , D
(3) C , E
(4) D , A
(5) E , B

問16  ボイラーの附属品の管理に関する次の文中の (  ) 内に入れる用語A及び
Bの組合せとして、正しいものは(1)〜(5)のうちどれか。

 「圧力計又は水高計の目もりには、当該ボイラーの ( A ) を示す位置に、
 見やすい表示をすること。
  蒸気ボイラーの ( B ) は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現
 在水位と比較することができるように表示すること。」

    A         B
(1)常用圧力     安全水位
(2)最高使用圧力   標準水位
(3)常用圧力     最低水位
(4)最高使用圧力   常用水位
(5)常用圧力     最高水位


問17  ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査に関する次の記述のう
ち、誤っているものはどれか。

(1)使用を開始した後、1月以内ごとに1回、定期に、自主検査を行わなけ
  ればならない。
(2)給水装置については、損傷の有無及び作動の状態について検査する。
(3)自主検査を行って、異常を認めたときは、補修その他の必要な措置を講
  じなければならない。
(4)水位調節装置については、機能の異常の有無について検査する。
(5)自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを2年間保存しなけ
  ればならない。

問18 (ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識の免除者は、次の科目を、解答す
る必要はありません。)

(ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識)

 各種ボイラーの構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)立てボイラーには、横管式と煙管式がある。
(2)炉筒煙管ボイラーは、胴の中に炉筒及び煙管群の両方を設けた内だき式
  ボイラーで、一般に径の大きい波形炉筒及び煙管群と組み合わせている。
(3)水管ボイラーは、高圧大容量用には適さない。
(4)貫流ボイラーは、管系だけで構成され気水ドラムを要しないので、高圧
  ボイラーに適している。
(5)鋳鉄製ボイラーのセクションの数は20程度までで、伝熱面積は50m2
  程度までが普通である。


問19  オンオフ式圧力調節器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)蒸気圧力によって伸縮するベローズが用いられ、これをばねで押さえて
  いる。
(2)所定の蒸気圧に上昇した時点で作動して、燃焼を自動停止させる。
(3)所定の蒸気圧に下降したとき、その信号により燃焼を自動的に開始す
  る。
(4)水銀スイッチは圧力によって作動し、電気回路を開閉し、このオンオフ
  信号をバーナー発停の信号として送り出す。
(5)圧力調節には用いられるが、圧力制限の目的として用いられることはな
  い。


問20  第一種圧力容器の加熱器(加熱作用を行うもの。)として分類されないもの
は次のうちどれか。

(1)反 応 器
(2)蒸 煮 器
(3)滅 菌 器
(4)加 硫 器
(5)熱交換器

問21  炭素鋼に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)炭素鋼は、展延性があるので加工して板や管とし、また鍛鋼品としても
  使用される。
(2)炭素鋼は、炭素量が多くなると弱くやわらかくなり、逆に展延性は増
  す。
(3)溶接によるボイラーに使われる材料は、軟鋼で炭素量が0.30%以下
  のものが望ましい。
(4)炭素鋼は、強度が大きくじん性に富み、また、値段も安いので有用な材
  料であるが、さびやすい欠点がある。
(5)炭素鋼は、鉄と炭素の合金に、脱酸剤としてのけい素、マンガン、不純
  物としてのりん、硫黄が若干量含まれている。 


問22  温水ボイラーの安全装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
か。

(1)逃がし弁は、水の膨張力によって、弁を押し上げて水を逃がすものであ
  る。
(2)逃がし弁は、密閉式であるため、ほとんどがばね式である。
(3)逃がし管は、ボイラー水の膨張分を膨張タンクに逃し、圧力の上昇を防
  ぐものである。
(4)逃がし管は、腐食しやすいのでときどき交換する必要がある。
(5)逃がし管は、管内の水が凍結しないよう保温材で被覆する必要がある。


問23  吹出し(ブロー)装置の整備に関する次の記述のうち、誤っているものはど
れか。

(1)ボイラー本体の清掃を行うときは、吹出し弁又はコックを取り外し、そ
  の部分には排水に支障のない弁を仮設する。
(2)煙道内を通る吹出し管は、スケールが焼き付いている場合には新しい管
  と取り替える。
(3)取り外した吹出し弁又はコックは、漏れがない場合は、すり合せを行う
  必要はない。
(4)吹出し管の掃除は、必ず水を流しながら行う。
(5)コックや弁のパッキンは、全部取り替える。


問24  満水保存法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)ボイラー水に、ボイラー清浄剤等の薬品を適量溶け込ませる。
(2)清水を満たし、空気抜き弁やふたを開いたまま、ボイラーを加熱して、
  水中のガス分を追い出す。
(3)空気抜き弁から水があふれ出るまで満水し、やや加圧状態とする。
(4)3か月以上長期に休止する場合には、満水保存法を採用するとよい。
(5)ボイラーを再使用する場合は、ボイラー水を全部排水し、内部を点検
  し、満水による腐食発生の有無を調べる。


(終わり)


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