ガス溶接作業主任者試験 

(平成14年1月〜平成14年6月 実施分)

問1 (ガス溶接等の業務に関する知識)

 マニホールド方式のガス集合装置の取扱いに関する次の記述のうち、誤っ
ているものはどれか。

(1)容器は、マニホールドの両側に取り付ける。
(2)放出弁からマニホールド内のガスと空気との混合ガスを放出するとき
  は、容器1本の弁を少し開いて放出する。  
(3)マニホールド内の混合ガスのパージが終わった後、マニホールド片側
  の容器弁をすべて開ける。
(4)圧力計で最適使用圧力に調整し、高圧ストップ弁を開いて二次側配管
  に供給する。
(5)バルブ又はコックの開閉は常に静かに手で行う。


問2  吹管の取扱いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)吹管にホースを取り付ける場合は、まず酸素用ホースを取り付け、次
  に可燃性ガス用ホースを取り付ける。
(2)容器→圧力調整器→ゴムホース→吹管(火口を含む。)の順に取り付
  けが終った後、酸素、可燃性ガスの順にそれぞれのバルブを開放し、点
  火時と同じ状態でガスだけを放出する空吹きを行う。
(3)空吹きが終了した後、吹管のバルブは閉め、容器弁・圧力調整器等は
  開放し、石けん水をバルブ部、接続部等に注水または塗布して各部のガ
  ス漏れを点検する。
(4)点火前の用意として、吹管のバルブは閉じたまま、可燃性ガスの圧力
  調整器の調整ハンドルを右に回し、大スプリングを締め、器内のバルブ
  シートを開放してガスを流し、所要の圧力のところでハンドルを止める。
(5)吹管に点火した後、所要の火炎に調節するときは、可燃性のガス、酸
  素の順で操作する。


問3  酸素が吹管を通って可燃性ガス側に逆流する原因として、誤っているもの
は次のうちどれか。

(1)吹管が故障したとき
(2)吹管の火口にスラッグなどが付着したとき
(3)吹管の火口が過熱したとき
(4)酸素の供給圧力が異常に上昇したとき
(5)可燃性ガスの供給圧力が高すぎたとき


問4  安全器の取扱いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)水封式の安全器の有効水柱部及び水封排気部の水位は、1週間に1回、
  定期に点検し、指定の水位が保たれていることを確認しなければならな
  い。
(2)安全器は、1年以内ごとに1回、定期に損傷等の有無およびその機能
  について自主検査を行わなければならない。
(3)低圧用水封式安全器の場合に逆火により爆発が起こると、水封排気管
  からその火炎と圧力が放出されるので、再び使用するときは水の補給が
  必要である。
(4)中圧用水封式安全器の破裂板は、状況に応じて少なくとも年1回以上
  は定期に取り替えることが望ましい。
(5)水封式安全器の水封部の水が氷結したときは、熱湯で溶かす。しばし
  ば氷結する場合には、エチレングリコールなどの不凍液を添加する。


問5  タンク等のガス溶接・溶断作業に関する次の記述のうち、誤っているもの
はどれか。

(1)引火性液体を入れていたドラム缶溶断作業時には、内部に水を満たし
  て空気を追い出した状態で溶断する。
(2)長期間密閉されていたタンク内等に入るときは、内部を換気し、更に、
  酸素濃度や有害ガス等の測定をしなければならない。
(3)作動油、潤滑油等が入っていた容器の溶接・溶断作業では、水を用い
  て内部の油膜や残留液体を洗う。
(4)鉄、ニッケル、亜鉛等の金属は、酸と反応して水素を発生するので、
  酸を貯蔵したタンクでは、水素の発生を予測して作業前にタンク内のガ
  ス検知を行う。
(5)粉体が存在するサイロでガス溶接を行う場合には、あらかじめ粉体を
  除去するのが基本であるが、粉体の除去が困難な場合には粉体に散水し
  たり、防災シートで火花の落下を予防したりする。


問6 ( 関 係 法 令 )

 ガス集合溶接装置を用いてガス溶接等の作業を行うときのガス溶接作業主
任者の職務として、法令に定められていないものは次のうちどれか。

(1)ガス容器の取替えの作業に立ち会うこと。
(2)作業の方法を決定し、作業を指揮すること。
(3)作業に従事する労働者の保護眼鏡及び保護手袋の使用状況を監視する
  こと。
(4)ガス溶接作業主任者免許証を携帯すること。
(5)ガス集合溶接装置を取り扱う労働者に安全器の点検を行わせること。


問7  ガス集合溶接装置の管理等に関する次の記述のうち、法令に定められてい
ないものはどれか。

(1)ガス集合装置から5m以内の場所では、喫煙、火気の使用等を禁止す
  る旨を見やすい箇所に掲示しなければならない。
(2)ガス装置室の見やすい箇所にバルブ、コック等の開閉の方法及び点検
  時期を掲示しなければならない。
(3)ガス装置室には、係員のほかみだりに立ち入ることを禁止し、かつ、
  その旨を、見やすい箇所に掲示しなければならない。
(4)ガス集合装置の設置場所には、適当な消火設備を設けなければならな
  い。
(5)導管には、酸素用とガス用との混同を防止するための措置を講じなけ
  ればならない。


問8  法令に定めるガス集合溶接装置のガス集合装置に該当しないものは、次の
うちどれか。

(1)溶解アセチレンボンベ8本を連結し、その内容積の合計が380リッ
  トルの装置
(2)溶解アセチレンボンベ10本を連結し、その内容積の合計が220リ
  ットルの装置
(3)溶解アセチレンボンベ5本を連結し、その内容積の合計が450リッ
  トルの装置
(4)プロパンボンベ9本を連結し、その内容積の合計が1020リットル
  の装置
(5)水素ボンベ12本を連結し、その内容積の合計が375リットルの装
  置


問9  就業制限及び定期自主検査等に関する次の記述のうち、法令に定められて
いないものはどれか。

(1)ガス集合溶接装置を用いて、金属の溶接又は加熱の作業を行うときは、
  ガス溶接作業主任者を選任しなければならない。
(2)満18才に満たない者は、ガス溶接作業主任者免許を受けることはで
  きない。
(3)ガス溶接等に使用する吹管は、厚生労働大臣が定める規格を具備しな
  ければ使用することができない。
(4)ガス集合溶接装置の定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、
  これを3年間保存しなければならない。
(5)ガス集合溶接装置の定期自主検査を行った結果、異常を認めたときは
  補修等の措置をとった後でなければ使用することができない。


問10  通風又は換気が不十分な場所において、ガス溶接等の作業を行う場合、法
令に定められているものは次のうちどれか。

(1)作業の中断のため作業箇所を離れるときは、その場に吹管を置き、吹
  管のガス等のコック又はバルブを確実に閉止し、ガス漏れのないように
  する。
(2)ガス等のホースにガス等を供給しようとするときは、あらかじめ、当
  該ホースにガス等が放出しない状態にした吹管又は確実な止めせんを装
  着した後に行う。
(3)作業終了後作業箇所を離れるときは、ガス等のホースを吹管及び圧力
  調整器等から外し、密閉された容器内に格納する。
(4)ガス等のホースと吹管又はガス等のホース相互の接続箇所は、テーピ
  ングする。
(5)溶断の作業を行うときは、吹管からの過剰酸素の放出による火傷を防
  止するため、不活性ガスによる換気を行う。


問11 (免除者は、以下問11〜問20は解答しないで下さい。)

(アセチレン溶接装置及びガス集合溶接装置に関する知識)

 ガス集合溶接装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)酸素集合装置のマニホールド方式は、月間消費量が約 200〜2000m3
  程度の職場で多く使われている。
(2)可燃性ガス集合装置の減圧部は、ストレーナ、圧力調整器、仕切弁、
  安全器などが配管によって連結されている。
(3)カードル方式は、一定数の容器を枠組みし運搬、交換する連結方式で
  ある。
(4)溶解アセチレンのガス集合装置においては、銅または銅を70%以上
  含有する金属でつくられた器具、配管などを用いてはならない。
(5)ガス集合溶接装置の安全器は、吹管1本に対し、1つ以上設けなけれ
  ばならない。


問12  ガス容器の構造及び取扱いに関する次の記述のうち、誤っているものはど
れか。

(1)溶解アセチレンは、容器1本当たり1時間につき1000リットル以下の
  消費速度で使用する。
(2)ガス容器の外面は、酸素ガス容器が黒色、水素ガス容器は白色に塗色
  されている。
(3)酸素容器のバルブは、使用中全開しておかなければならないが、溶解
  アセチレンの容器のバルブは、1.5回転以上開いて使用してはならない。
(4)圧力調整器を取り付けるときは、専用ハンドルを用いて容器弁を30
  〜45°の開き角度で1〜2回開き、ガスを少量放出し、口金内のゴミ
  等を吹き払う。
(5)溶解アセチレンの容器には、可溶合金栓が容器肩部に2個あるいは1
  個と容器弁とに設けてある。


問13  ガス溶接又はガス切断に使用する吹管に関する次の記述のうち、誤ってい
るものはどれか。

(1)低圧用溶接器は、中圧アセチレンの場合でも全く変わりなく使用する
  ことができる。
(2)低圧用B形溶接器のインゼクタの針弁は、酸素流量を調節するための
  ものである。
(3)アセチレン用切断火口は、外見的にはLPガス用のものと変わらない
  が、ガス噴出孔を歯車状にしたものが用いられる。
(4)低圧用A形溶接器は、火炎の調節が容易で、普通、酸素とアセチレン
  は、ひとつのカラン(コック)で連動して開閉できるようになっている。
(5)中圧用の3形切断吹管は、ガス混合が火口内部で行われるので、可燃
  性ガスが変わっても十分なガス供給能力が得られれば火口を換えるだけ
  でよく、切断器自体は同一のものが用いられる。


問14  水封式安全器の構造に関する次のAからEまでの記述について、正しいも
のの組合せは(1)〜(5)のうちどれか。

 A 低圧用の安全器は、水封排気管を備えていなければならないが、中圧
  用の安全器には水封排気管は必ず必要というのではなく、破裂板、爆発
  戸若しくはばね式抑圧板その他これに準ずるものがあればよいことにな
  っている。
 B 有効水柱は、低圧用の安全器にあっては0.2kPa{20mm}以上、中圧
  用の安全器にあっては0.4kPa{40mm}以上必要である。
 C 中圧用の安全器の破裂板は、原則として、安全器内の圧力が500kPa{5
  kgf/cm2}に達しないうちに破裂するものでなければならない。
 D 中圧用の安全器は、導入管にバルブ又はコックを備え、また、水封排
  気管に備えたものを除き、導入管に逆止め弁を備えていることが必要で
  ある。
 E 低圧用の安全器の水封排気部の高さは、導入管の高さより大きく(高
  く)してあるので、逆流した酸素を確実に大気中に放出することができ
  る。

(1)A,C,E
(2)B,C,D
(3)C,D,E
(4)D,A,C
(5)E,A,B


問15  圧力調整器等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)酸素容器用圧力調整器で最も重要なことは、脱油処理が行われている
  ことであって、他のガス容器用圧力調整器を使用してはならない。
(2)LPガス容器用圧力調整器は、酸素容器には取り付けられないように
  なっており、また、高圧用の圧力計は取り付けられていないのが普通で
  ある。
(3)アセチレン容器用圧力調整器の容器との接続には、通常、鉄枠、万力
  状ガット又は馬と呼ばれる特殊な取付け金具が使われる。
(4)圧力調整器に取り付けられる圧力計は、ダイヤフラム式圧力計であっ
  て、その目盛は絶対圧力を指示する。
(5)配管用の圧力調整器は、一般的に配管供給圧力が1MPa{10kgf/cm2}
  未満であるため高圧圧力計が取り付けられていない。


問16 (アセチレンその他の可燃性ガス、カーバイド及び酸素に関する知識)

 燃焼と爆発に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)通常の爆発の伝ぱ速度は音速以下であるが、音速を超える激しい爆発
  を爆ごうという。
(2)吹管の予混合炎は炎が消える時、よく爆発音を伴うが、これは予混合
  されたガスの火炎伝ぱ速度より、ガスの流出速度が低くなったために生
  ずる現象である。
(3)爆発とは、一般に圧力の急激な発生又は開放の結果として、爆音を伴
  う気体の膨張等が起こる現象をいう。
(4)配管内の油膜は、強力な着火源があると、高圧の空気や酸素中で爆ご
  うを起すことがある。
(5)可燃性ガスと空気との混合物は、外部から点火源が与えられなくても
  常温で火炎を発生することがある。


問17  液化プロパンを内容積106.0リットルの容器に充てんする場合、充てん
量(kg)の限度はいくらか。
 ただし、液化プロパンの充てん量の限度として定められている定数(C)
は2.35とし、小数点以下第2位を切り捨てるものとする。

(1) 45.1kg
(2) 50.0kg
(3) 65.2kg
(4)117.5kg
(5)249.1kg


問18  可燃性ガスに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)水素、メタン、アセチレンおよびエチレンは臨界温度が高いため、圧
  縮すると容易に液化するので、液化させて高圧容器に充てんして利用さ
  れる。
(2)燃料用LPガスは、漏れたら気づきやすいように臭いをつけることが
  義務づけられている。
(3)メタン、アセチレン、水素は、単純窒息性ガスで毒性はない。
(4)アセチレン以外の可燃性ガスは、金属に対する反応性がなく、また腐
  食性もない。
(5)アセチレン以外の可燃性ガスは、一部の混合ガスを除き、ろう付けに
  用いられるほかは、もっぱら溶断、加熱用のガスとして使用されている。


問19  酸素の性状等に関する次のAからEまでの記述について、正しいものの組
合せは(1)〜(5)のうちどれか。

 A 可燃性ガスと酸素との混合ガスの爆発限界は、同一の可燃性ガスと空
  気との混合ガスの爆発限界より広い。
 B 酸素は空気より軽く、よく燃える。
 C 空気中の酸素濃度が高くなれば、可燃物の発火温度は低下し、発火の
  危険が高くなる。
 D 現在、工業用に使用されている酸素は、ほとんどが水の電気分解で製
  造されている。
 E 空気中に酸素は約21%含まれる。

(1)A,B,C
(2)B,D,E
(3)C,E,A
(4)D,A,C
(5)E,B,C


問20  溶解アセチレンに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)溶解したアセチレン1kgからは、約2m3のアセチレンガスを発生する
  から、7〜8kgのアセチレンを溶解している容器からは、14〜16m3
  のアセチレンを取り出すことができる。
(2)市販されている溶解アセチレンの多くは、安全のため充てんの許され
  る最高圧力よりも低い圧力で充てんされている。
(3)溶解アセチレンの溶剤には、アセトン以外にも溶解性などすぐれた性
  質を有するジメチルホルムアミドが用いられているが、アセトンに比べ
  て毒性が強いから直接皮膚などに触れないようにする。
(4)溶剤に対するアセチレンの溶解割合は、アセチレンを溶解させるとき
  の温度と圧力などによって異なる。
(5)溶解アセチレン容器に詰めた多孔性物質(マス)としては、けい酸カ
  ルシウムを主成分とする粉粒または固形のマスで、多孔度90〜92%
  の軽量のものが使用されている。


(終わり)


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