ボイラー整備士試験 

(平成14年1月〜平成14年6月 実施分)

間1 (ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に関する知識)

 ボイラーの冷却方法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)ボイラーの冷却は、原則として設置者側が行う。
(2)燃料が燃えきっていることを確認した後、ダンパを全開し、通風機が
  ある場合には、これを運転して冷却速度を早める。
(3)ボイラーはなるべく長時間かけて徐々に冷却し、少なくとも40℃以
  下にする。
(4)れんが積みのあるボイラーでは、少なくとも1昼夜以上かけて冷却す
  る。
(5)やむをえず冷却を早める場合は、冷水を送りながら吹出しを行う(循
  環吹出し)方法による。


問2  機械的清浄作業の予備調査のうち、スケール等の付着物の性状及び付着量
推測のための調査項目として、必要でないものは次の記述のうちどれか。

(1)給水に純水又は軟水を用いている場合は、その再生サイクルの状況
(2)使用しているボイラー清浄剤の使用方法、ボイラー水の分析値
(3)ボイラーの使用時間、ボイラー水の吹出し状況
(4)蒸発量、給水量、使用燃料の種類と使用量
(5)吹出し装置と給水装置の整備状況 


問3  ボイラーの機械的清浄作業に関する次の記述のうち、誤っているものはど
れか。

(1)スチームソーキングを行う場合は、ボイラーの余熱のあるうちに主に
  煙管や炉筒の伝熱面に湿った蒸気を吹き付けて、湿りを与えてすすや未
  燃油などを除去する。
(2)チューブクリーナでカッタを用いる場合は、カッタを水管の同一部分
  に5秒以上とどめてはならない。
(3)燃焼ガスなど流体温度の高い伝熱面ほど清浄度合を高めなければなら
  ない。
(4)ボイラー内部の清浄作業で、水管部分以外の部分は、主としてスクレ
  ッパ、ワイヤブラシ等の手工具を用いて行う。
(5)スケールハンマを使用するときは、板面を傷つけないよう刃の鋭くな
  いものを使用する。


問4  性能検査時における水圧試験圧力及び方法に関する次の記述のうち、誤っ
ているものはどれか。

(1)水圧試験は、一般に、手押しポンプで圧力を上げる。
(2)水圧試験圧力は、原則として最高使用圧力とする。
(3)水圧を徐々に上昇させ、規定圧力を約30分間保持して、圧力降下な
  らびに漏れの有無を調べる。
(4)水圧試験の結果、異状がない場合は、残留応力を残さないように圧力
  をすみやかに降下させる。
(5)水圧試験の際、漏れを認めたときは、その部分及び、状況等により適
  宜対策を講ずる。


問5  酸洗浄における腐食発生防止対策に関する次の文中の(   )内に入れ
る用語AとBの組合せとして正しいものは(1)〜(5)のうちどれか。

 「酸洗浄時には、酸液中に存在する酸性イオンの量に比例して鋼材が腐食
されるので、( A )剤及び( B )封鎖剤の添加を検討することが必
要である。」

     A           B
(1)酸   化       水素イオン
(2)還   元       銅 イオン
(3)中   和       アルカリイオン
(4)促   進       陽 イオン
(5)防せい(錆)      陰 イオン


間6  酸洗浄における洗浄液の管理に関する次の記述のうち、誤っているものは
どれか。

(1)洗浄液の温度測定については、30分〜1時間ごとに行い、液温を一
  定に保持する。
(2)流速の管理に当たっては、流速が速くなると腐食が起こることがある
  ので、水管の場合は3m/s以下が望ましい。
(3)酸液の採取による分析については、2時間ごとに酸液を採取し、酸濃
  度(%) 及び溶出鉄イオン(2価及び3価)濃度(mg/リットル)を測定
  する。
(4)酸液の採取による分析の際、必要に応じ銅イオン濃度(mg/リットル)
  も測定する。
(5)酸洗浄終了時点の判定については、酸濃度曲線の低下傾向及び溶出鉄
  イオン曲線の上昇傾向がほとんどなくなった時点、すなわち曲線が水平
  となり濃度がほぼ一定値を示した時点を終了点とする。


問7  酸洗浄後の中和防せい(錆)処理に関する次の記述のうち、誤っているも
のはどれか。

(1)中和防せい(錆)剤としては、水酸化ナトリウムなどの薬品を単独又
  は混合して用いる。
(2)中和防せい(錆)の処理方法として、薬液温度は80〜100℃に加
  熱昇温し、約2時間循環させる方法がある。
(3)中和防せい(錆)処理中の薬液は、pHを9〜10に保持し、その後
  冷却して排出する。
(4)中和防せい(錆)の処理条件は、使用薬品の組合せにより異なる。
(5)アンモニアは、中和防せい(錆)剤としては用いられない。

問8 (ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に使用する器材、薬品に関する
知識)

 機械的清浄作業に使用されるチューブクリーナのスケーリングマシン工具
の種類別用法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)直管の水管には、カッタヘッドが用いられる。
(2)水管内の硬質スケールの除去用には、ワイヤホイルが用いられる。
(3)曲管用に使用されるカッタヘッドは、工具の全長が短く、厚い歯車を
  取り付けたものが用いられる。
(4)胴内の硬質スケール用には、ハンマヘッドが用いられる。
(5)細管用カッタは、細管の掃除用として、直管又はゆるやかな曲管に用
  いられる。


問9  整備作業における照明器具の使用に関する次の記述のうち、誤っているも
のはどれか。

(1)作業場所の全般にわたって、明るさにむらがなく、まぶしさのないよ
  うにする。
(2)コンセント接続部は、漏電遮断器を用いる。
(3)移動電線は、絶縁の完全なキャブタイヤケーブルを用いる。
(4)移動電灯は、防爆用移動電灯又は電池内蔵手提げ電灯を用いる。
(5)キャブタイヤケーブルが破損した場合には、ビニルテープで補修する。


問10  蒸気配管などに使用される保温材に関する次の記述のうち、誤っているも
のはどれか。

(1)アルミニウムはく保温材は、保温性が高いので高温用に用いられる。
(2)保温材は、保温能力や施工の容易さ等のほか、使用温度により材質を
  選ばなければならない。
(3)常温及び低温用保温材には、牛毛フェルト、炭化コルク等が使用され
  る。
(4)岩綿保温材は、玄武岩等を繊維化したもので、その最高安全使用温度
  は400℃である。
(5)グラスウール保温材は、ガラスを綿状にしたもので、その最高安全使
  用温度は300℃である。


問11  ガスケットに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)金属ガスケットは、リング状をした金属の単体で、断面は、だ円形、
  八角形又はのこ歯形になっている。
(2)オイルシートは、紙、ゼラチン、グリセリン等を加工したものである。
(3)PTFE(四ふっ化エチレン樹脂)ガスケットは、蒸気部分に用いら
  れる。
(4)オイルシートは、耐油性が強く、100℃以下の油に用いられる。
(5)ゴムガスケットは、ゴムの中心に、木綿布が挿入されているもの等が
  あり、板状又はリング状になっている。


問12  作業用の足場に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)作業中、墜落のおそれがあるところには、高さ75p以上の手すりを
  設けること。
(2)足場板は、転位したり、落下しないように3箇所以上で支持し、2箇
  所以上を布などに固くしばること。
(3)建地の脚部は、滑らないように根本を埋め又は沈まないよう皿板を使
  用すること。
(4)地上より2m以上の高所作業を行うときは、原則として幅30p以上
  の作業床を設けること。
(5)足場の要所には、筋かいを入れて補強すること。

問13 (関  係  法  令)

 ボイラー整備士でなければ整備を行うことができないボイラー又は第一種
圧力容器は、次のうちどれか。

(1)胴の内径750o、長さ1500oの横煙管式蒸気ボイラー
(2)最高使用圧力0.1MPa{1kgf/cm2}、伝熱面積3m2 の立て横管
  式蒸気ボイラー
(3)最高使用圧力1.0MPa{10kgf/cm2}、伝熱面積28m2 の貫流
  ボイラー(ただし、気水分離器を有しない。)
(4)ゲージ圧力0.3MPa{水頭圧30m}、伝熱面積14m2 の鋳鉄製
  温水ボイラー
(5)最高使用圧力0.7MPa{7kgf/cm2}、内容積3.5m3の円筒形熱
  交換器


問14  ボイラーの伝熱面積の算定方法として、誤っているものは次のうちどれか。

(1)炉筒煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、内径側ではかる。
(2)立て横管ボイラーの横管の伝熱面積は、外径側ではかる。
(3)水管ボイラーの気水ドラムの伝熱面積は、燃焼ガス等に触れる面の面
  積ではかる。
(4)水管ボイラーの水管の伝熱面積は、外径側ではかる。
(5)電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量20kWにつき伝熱面積1m2
  と換算する。


問15  ボイラーの附属品に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)温水ボイラーには、ボイラー本体又は温水の出口付近に水高計を取り
  付けなければならない。
   ただし、水高計に代えて圧力計を取り付けることができる。
(2)燃焼ガスに触れる給水管、吹出管及び水面測定装置の連絡管は、耐熱
  材料で防護すること。
(3)過熱器用安全弁は、胴の安全弁より先に作動するように調整すること。
(4)圧力計又は水高計は、90℃以上の温度にならない措置を講ずること。
(5)蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、
  現在水位と比較することができるように表示すること。


問16  定期自主検査に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを3年間保存しな
  ければならない。
(2)第一種圧力容器については、本体及び管や弁の損傷の有無、ふたの締
  付けボルトの摩耗の有無について点検する。
(3)ボイラーの給水装置については、損傷の有無及び作動の状態について
  点検する。
(4)ボイラーの燃料送給装置については、損傷の有無について点検する。
(5)ボイラーの自動制御装置については、各装置の損傷の有無を点検する。


問17  ボイラー(小型ボイラーを除く。)の次の部分を変更するとき、ボイラー
変更届を所轄労働基準監督署長に提出する必要のないものはどれか。

(1)多管式立てボイラーの管板
(2)水管ボイラーの水管
(3)燃焼装置(最大燃焼量を大きくする。)
(4)外だき横煙管ボイラーのガセットステー
(5)炉筒煙管ボイラーの炉筒

問18 (ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識の免除者は、次の科目は解答す
る必要はありません。)

(ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識)

 ボイラーの構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)立てボイラーは、狭い場所に設置でき、据付けが簡単である。
(2)鋳鉄製ボイラーの蒸気又は温水は、各セクションのニップルを通って
  流通する。
(3)外だき横煙管ボイラーは、ボイラー胴の両側方が燃焼室に、下方は煙
  道となっていて、これらの外側をれんが積みで囲んである。
(4)炉筒煙管ボイラーには、一つの煙管群をもつ2パス式、二つの煙管群
  をもつ3パス式がある。
(5)水管ボイラーの基本的な構造は、上部の直径の大きな気水ドラムと、
  下方のやや小径の水ドラム及び水管群から成っている。


問19  鍛鋼品に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)日本工業規格(JIS)には、圧延鋼材などと同様に炭素鋼鍛鋼品の
  規定がある。
(2)鍛鋼品は、インゴットから鍛造によって成形したものである。
(3)鍛鋼品は、ボイラーではフランジなど鋳鋼品では性質に不安のある部
  分に若干使用されている。
(4)鍛鋼品は、その機械的性質は圧延鋼材に比べほとんど変わらない。
(5)鍛鋼品は、一般に形状や寸法は正確である。


問20  過熱器(スーパヒータ)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
か。

(1)一般には、管と管寄せによって構成される。
(2)主として、水管ボイラーの煙道内又は燃焼室内に設置される。
(3)管寄せには多数の掃除穴がある。
(4)ボイラーのたき始めで、まだ送気しない間は、過熱器入口弁は閉じて
  おく。
(5)ボイラーがキャリオーバーを起こすと、過熱器の内部にスケールが付
  着することがある。


問21  安全弁等の点検と整備に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)弁、弁座のまわりのごみやさび(錆)は、水で湿らせた布でふき取る。
(2)弁の漏れきずが深い場合には、旋盤加工でそのきずを取り除いてから
  すり合わせを行う。
(3)弁のすり合わせは、漏れの有無にかかわらず行う。
(4)漏れのない場合のすり合わせの仕上げには、コンパウンド#600を
  使用する。
(5)すり合わせ面の検査において、すり合わせ面に光線を当てて見て、す
  り合わせ面が一様に輝いている場合は良好である。


問22  ボイラーの燃焼室のれんが積み工事に関する次の記述のうち、正しいもの
はどれか。

(1)一般に燃焼ガスに触れる炉壁面には、断熱れんがを用い、普通れんが
  は、煙道に使用される。 
(2)爆発戸を設ける箇所は、燃焼室の前方下部の位置が最も適している。
(3)耐火れんがの内側壁面は、凹凸がないようにし、目地はなるべく薄く
  する。
(4)キャスタブル耐火物は、炉内の高熱火炎に触れる箇所に多く用いられ
  る。
(5)プラスチック耐火物は、炉内壁等高熱火炎の箇所には使用できない。


問23  中小容量の蒸気ボイラーに使用される圧力調節器の使用部品として適当で
ないものは次のうちどれか。

(1)ベローズ
(2)作動レバー
(3)水銀スイッチ
(4)マイクロスイッチ
(5)光電管


問24  ボイラーの水処理と不純物による障害に関する次の記述のうち、誤ってい
るものはどれか。

(1)ボイラーに使用される水道水、井戸水等の原水には、種々の不純物を
  含んでいるので、そのままボイラーに給水すると各種の障害が起こる。
(2)ボイラーに給水する前に原水の不純物除去を行うのをボイラー外処理
  という。
(3)ボイラー清浄剤を用いて、水中の有害不純物を無害の状態にする方法
  をボイラー内処理という。
(4)主として、水中の硬度成分によって生ずる障害をキャリオーバという。
(5)伝熱面に付着したスケールは、熱伝達を妨げ、伝熱効率を低下し、破
  裂の原因ともなる。


(終わり)


Copyrights(C) All Rights Riserved. 禁無断複製、無断転載
このホームページに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。